2014年4月~6月
【きょうのクロスステッチ Vol. 234】 by 岡村恭子
VOL.234 D.I.Y.のデンマークの暮らし
torsdag den. 11 april 2014
夏時間になって10日が過ぎました。
北欧は春の真っ盛り、小鳥が鳴き、花が咲き、野原も新緑で彩られます。
そして、来週はいよいよイースターホリデーです。
この連休を利用して、日光浴がてら冬の間出来なかったメンテナンスに
張り切る人達の姿も多く見られます。
まるで、明るい陽射しを受けて冬眠から目覚めた動物のように、人間も
活動期に入ったみたいです。夏に向かってサマーハウスやボートの手入れ、
庭や温室のメンテナンス等々、我が家も庭や家の内外壁修繕材料を
仕入れに週末のホームセンターに出かけました。折からの小春日和に
沢山の人で賑わい、家人も工具売り場でウキウキ「がんばるぞ!」モード満点です。
ここ数年、デンマークでもこうした大型量販店が増えました。
何でも揃って便利ですが、その一方で従来の小売り専門店も健在です。
人件費の高いデンマークでは出来る限りD.I.Y.が常識です。
私がいつも買い物をする町内の大通りにもペンキ屋さんや日曜大工道具店などが
並んでいます。中でも水回り製品なら水道の蛇口からトイレまで何でも揃うと
いう専門店があり、これがなかなか面白い。特に浴室、キッチンアイテムは
見飽きません。 デパートなどに置いてない小さなキャップや、ちょっとした
部品まで揃っていて便利です。工務店も兼ねているので普段見慣れない
上下水道管の材料まで所狭しと置いて有ったりします。数年前にキッチンの
ミニリフォームと浴室の水回りを修繕した時は、近所のお店に何度も通い、
じっくりと自分たちの気に入ったモノを選ぶことが出来ました。お店の人も
工事人の資格を持つ水回りのプロ!愛想はないけれど、質問すると実に
的確なアドバイスをしてくれます。
我が家に限らず古い住居を住み継ぐのが一般的なデンマークでは家のメンテナンス
は必至。賃貸アパートの住人は引っ越しをする際に、室内を入居時の状態に
する義務が有りますから、ペンキ塗りはほぼ最低条件です。そんな時には
ホームセンターより近所のペンキ屋さんが便利です。大変だけれどその代わり、
引っ越し先はピカピカのペンキ塗り立てになっているという訳です。
お陰で近所のペンキ屋さんや日曜大工道具屋さんはいつも商売繁盛!
郊外のホームセンターと小売店が共存できる良い方法とも言えそうです。
岡村 恭子
http://copenhagensmile.weebly.com/
倉庫のように広いホームセンターでは芝刈り機や材木から小さなネジまで売られています。
店の外には花壇用の花が並んでいます。
ワゴンに肥沃土を沢山ばかり積んでいる人もいました。