2014年4月~6月
【きょうのクロスステッチ Vol. 235】 by 岡村恭子
VOL.235 桜三昧の春
torsdag den. 17 april 2014
10日間程お花見を兼ねて東京に行ってきました。
ほんのりピンク色の花びらは刻一刻と表情を変え、儚気に艶やかに咲き誇り、
そして一陣の風に惜しげも無く花びらを散らして行く…。
桜の魅力は咲き始めて散る迄の一瞬一瞬に込められているようです。
世界広しといえども花の開花予報に盛り上がるという国は日本だけ。
それくらい私達の心に響く” 何か “ を桜の花は持っているのだと思います。
満開の桜の下で春の日本を満喫して戻ったら、丁度コペンハーゲンの桜が
開花時期となりました。今年はダブルでお花見三昧という、とても贅沢な春
になりました。
そして、今日(17日)からイースターホリデーです。
お店が閉まってしまうその前に!…と駆け込みショッピング。ついでに
お気に入り散策コース、植物園に寄り道しました。 ” コペンハーゲンのお花見 “
です。同園のシンボルとも言える樹齢100年の大きな桜の木が今まさに
花の見頃を迎えているのです。桜の木の下にベンチが一つ。家族連れなどが静かに
座って花を見上げている…賑やかだった日本から戻ると、そんなおっとりとした
風景がとても好ましく感じられます。
この植物園には我が家の桜の事でも相談に来ています。結局自然現象という
ことで、弱ってしまった半分を伐採して様子を見ることになったのです。
以来、どうか残り半分には花が咲きます様に…という切なる思いが通じたのか?
どうやら無事に蕾が膨らみ始めています。お花見まであと10日くらいかな?
足元に目を移すと、ヒヤシンスにチューリップ、水仙、ムスカリ、アネモネ、
そしてシバザクラも薄紫色の小花を沢山咲かせています。
北欧の春は一度にやって来ます。ひと月程前に根元近くまで短く切り揃えたバラも
一斉に濃葡萄色の新芽を出しました。葉っぱが成長して緑色になった頃には
沢山蕾をつけてくれます様に…。嗚呼、それよりも芝生のあちこちからデージーや
タンポポが顔をのぞかせ始めました。可愛い顔に似ず曲者です。放っておくと
繁殖して大変な事になる。目についたのから取り除いて行かなくっちゃ!
…こうして今年も エンドレス作業の開始です。私はいつだってバケツをぶら下げて
庭のあちらからこちらへ忙しい。バケツには手袋、ハサミ、雑草取り、シャベルが
放り込んであります。庭をひと回りして戻って来た時には空っぽだったバケツが
雑草や切った枝葉でいっぱいになっているという寸法です。
東京のお花見を懐かしく思い出しながら私は今日もせっせと庭仕事です。
岡村 恭子
http://copenhagensmile.weebly.com/
満開の桜の木、札に1914年植樹と明記されています。
池のコイもカメもうららかな春の日を喜んでいるようです。
園内の草花ブティックの前に置いてある花置きもお洒落です。