2014年4月~6月
【きょうのクロスステッチ Vol. 242】 by 岡村恭子
VOL.242 知らない国を地図旅行
torsdag den. 5 juni 2014
キッチンのベンチに世界&日本の地図帳を置き、朝食のヨーグルトを
スプーンで掬いながら、興味の向くままにページを開いて楽しんでいます。
今の世の中、グーグルマップで調べれば素早く正確な情報を得られますが、
山の標高や海の深さ、都市の規模などが書き込まれた地図帳はひと味違う
地理案内のアイテムとして重宝です。
読書中の紀行文をなぞりながら地図の上を辿っていると、人の息づかいや街の
賑わいや野山の風景が浮かび上がってくるようです。作者の気分にもなって
想像の羽根が広がります。そして世界は広い!知らない国がいっぱい!と
改めて思います。
何事も知ったつもりで、実ははっきりとは分からないという事があるものです。
地理で言えば、例えばデンマークがどの辺りに位置するか?ということだって
知らない人の方が多いし、他ならぬ私も知らない国や場所だらけ…と、
改めて思ったのは他でもない、私の姪でアーティストのSayaka Ganz
(http://www.sayakaganz.com/)が聞き慣れない国に行っていると聞いたからでした。
その国の名前はアゼルバイジャン。
アゼルバイジャン?!と遠い目になりながらさっそく地図帳を広げました。
そこはカスピ海に面した、トルコやイランと国境を接しているヨーロッパとアジアの
接点とも言える場所。更にインターネットで調べると美しいイスラム建築、古い石畳、
ペルシャ絨毯、咲き誇る草花、美味しいワインに温和な人々。そして、唐突に姿を
現す超近代建築と石油コンビナート…。奥が深そうです。
そんな同国がサスティナブルな提案をしているアーティストの作品展を開催、
その一人として姪も招待されたということです。
説明が長くなりましたが、そんな訳で、只今我が家でアゼルバイジャンは
ホットスポット。今朝もヨーグルトを食べながら地図帳を眺めています。
さて、庭は日照り続きの後に一雨降って草花もホッと一息、しっとりとした空気に
包まれています。朝摘みタイムをグラスに生け、キッチンの窓辺に飾りました。
葉のカタチも小さな花もシソに似ているレモンバームは冷たい水に浮かせて食卓に
添えるだけで清涼感が生まれます。
半分になってしまった桜の木にもどうやら小さなサクランボがチラホラと…。
こうして、北欧の6月は緑に包まれ、草花も今が盛りと成長のクライマックスを
迎えています。
岡村 恭子
http://copenhagensmile.weebly.com/
鉄やプラスティックなどの廃材で製作されたSayaka Ganzの作品例。
(2012年 新宿伊勢丹ショーウィンドウ 撮影:林 英理子)
今朝の庭から。タイムの小さな花、鉢植えの苺やラベンダー。
去年から大切にして来た鉢植え(=アーチ状の葉)も元気です。花が咲きますように…。