2014年4月~6月
【きょうのクロスステッチ Vol. 243】 by 岡村恭子
VOL.243 夏休み前の大型連休?!
torsdag den. 12 juni 2014
夏至まであと10日になりました。北欧は夜も明るいミッドナイトサマー!
紺色に澄んだ夜空に満月がかかると、ETの自転車がシルエットで浮かび
上がりそうです。
夏と言っても平均気温が20℃くらいですから、たまに30℃近くになると
とても暑く感じます。個人の住宅にはクーラーなどありません。
みんな窓を開け放して過ごします。今でこそ大型の商業スペースなどはエアコンが
効いていますが、少し前まではそういう場所でさえ「暑い日は外より暑い!」と
いう状態で、中に入った途端にヒンヤリする日本のデパートとは大違いでした。
夏休みを利用してやって来た友達が炎天下のストロイエで、ここは涼しいだろうと
駆け込んだマガジンデパートがサウナ状態で、一瞬目がくらんだという笑い話が
あるほどです。
言い換えれば、北欧の人々にとって暑いのはいくらでも我慢出来るし、
暑くて汗をかいてしまった!などと言えるのは嬉しい事なのです。
さて、先週木曜日はデンマークの憲法記念日、日曜日と月曜日が聖霊降臨祭
(ピンスホリデー)でした。聖霊降臨祭というのはイースターから数えて
7週目の日曜日とその翌日という、意味が有るようでほとんど無いような
ホリデーです。金曜日も休みにすれば5日間、夏休み前の大型連休です。
お店も開いていたり閉まっていたり…もう適当です。適当でも誰も怒らない。
ミッドナイトサマーの頃をのんびり過ごそうよ、という空気に包まれます。
さすが自称 “ 北欧のラテン “ な人々なのです。
ラテンと言えば、ピンスホリデー恒例となったサンバカーニバルが賑やかに
繰り広げられたのに加えて、今年は若者達がストリートに集う「Distortion」と
いうイベントも同時開催、コペンハーゲンはサンバとテクノとDJが三つ巴という
数日間でした。
ディストーションは言うなれば若者達のガス抜き?!的なお祭りです。
市内の3カ所持ち回りで一日ずつその区域のメインストリートを会場にして集い、
音楽とともに飲んで盛り上がるという昼間から大騒音のイベントです。
文句を言う住民もいるのでは?と思うけれど、そういう不満はあまり聞こえて
来せん。それよりもイベントの裏話を聞いて笑ったのは、今回のサブテーマが
「ポリスと仲良し」だそうで、若者達は歌って踊って酔っぱらって散らかすけれど、
喧嘩はしない。PM10:00にはピタッと終わらせ、翌朝6:00までにクリーンアップ
することを約束。運営委員会はしっかりその約束を果たし、ポリスと友好関係を
保てたということです。めでたしめでたし。
夏休み前の連休はこうして終わり、人々の心はいよいよ本番の夏のバカンス
(最低3週間)に向かっています。
岡村 恭子
http://copenhagensmile.weebly.com/
サンバカーニバルから。 娘の親友もステージで披露、夜中まで賑やかだったそうです。
今朝の庭から。紫陽花、芍薬、白い小さいバラが満開です。