2014年7月~9月
【きょうのクロスステッチ Vol. 252】 by 岡村恭子
VOL.252 もっと身近に、もっと気軽にクロスステッチ!
torsdag den. 14 august 2014
暦の上では立秋も過ぎて…。コペンハーゲンはここ数日めっきり涼しく
なってきました。朝晩は長袖が恋しいけれど、日中は20℃と快適指数
100%です。まだまだ陽射しは明るくて、見上げた青空に白いヒコーキ雲が
スーッと一本。今日も気持ち良い午後です。
丁度日本(東京)の10月頃の陽気でしょうか?
サッカー場からは歓声が聞こえて来ます。通りかかった公園では若者達が
バスケットボールに興じていました。バスに乗ると新学期が始まったばかりの
子供達と一緒になって、その賑やかな事。きっと何処かに見学に行くのか?
楽しそうです。秋というのには早すぎる今頃のコペンハーゲン。
街全体に日常の活気が戻り、明るくてカラリとした雰囲気に包まれます。
さて、もうすぐ9月、ステッチハウスのイベント「オープンステッチハウス」を、
今から楽しみにしている方がたくさんいらっしゃることでしょう。
“ 刺繍カフェ “でお互いの作品を見せ合ったり、アドバイスをし合ったり…
趣味を共有する仲間の輪が広がりそうですね。初心者の方やこれから
やってみようかな?と思っている方もカフェに気軽に立ち寄ってみたら
きっと楽しいと思います。
娘が最初にデンマーク刺繍を教わったのは小学校の学童クラブでした。
教室にはパッチワーク用の端切れやアップリケ用のフェルトなど手芸の
材料がお店屋さんのように置いてあって、色とりどりの材料を眺めるだけでも
楽しかったそうです。娘の大好きなカヤ先生は、手芸の事なら何でも知って
いる優しいおばあちゃん先生でした。ある時、子供達に紙と鉛筆を渡して好きな
絵を描く様に言いました。子供達が思い思いの絵を描くと、今度は細かい碁盤線の
引かれた用紙に一コマずつバッテンを入れて絵をモチーフに置き換えて、
そのバッテンのモチーフを自分の好きな色で塗ってゆきます。カヤ先生は適当な
大きさに切ったクロス布を一人一人に渡すと、沢山の美しい刺繍糸を並べて
言いました。「さあ、紙にバッテンした通りに、今度は布に色糸を刺して
ゆきましょう。」針と糸の上手な使い方、ステッチの方法を優しく根気よく
教えてくれます。子供達は指先と鼻の頭に汗をかきながら一生懸命に色糸を
刺して行きます。完成したオリジナル作品を鞄に入れて帰った時のうれしかった事。
…そんな子供の頃を思い出しながら、
きっと、デンマークでは昔からこうしておばあちゃんが孫に刺繍を教え伝えて来た
のだろうなあ…とっても懐かしい思い出、と娘が言いました。
身近なモチーフを色糸で表現する北欧の刺繍の世界をもっと身近に、もっと気軽に!
まずはオープンステッチハウスに出かけてみては如何でしょう?
岡村 恭子
http://copenhagensmile.weebly.com/
TIVOLIの花は何処を切り取っても刺繍になりそうです。
孔雀の親子が悠々と園内をお散歩していました。
こんなシーンも刺繍にしたら楽しそうですね!
以上、今年のTIVOLI公園から。
娘が小学校2年生の頃にカヤ先生に教わりながら作った作品。