torsdag den. 17 september 2015

いよいよオープンステッチハウスまで２日になりました。
ワクワクしますね！

デンマークは日増しに日没時間が早くなって来て秋本番です。
読書の秋、食欲の秋、スポーツの秋、そして芸術の秋！という訳で
ルイジアナ美術館に行って来ました。
草間彌生特別展 “ Yayoi Kusama In Infinity “ 、一般公開に先駆けての
プレスオープニングです。キュレーターの説明に耳を傾けながら、
コーナーからコーナーへ、扉を開く先に待っている驚きの世界。
その巧みな会場構成にルイジアナの今回の特別展への並々ならぬ
熱意が伝わって来ます。

白状してしまうと、私は今の今まで草間彌生は派手なおかっぱ頭の、
少々キワモノ的な前衛芸術家というイメージでした。
彼女を知らなくても携帯電話の水玉シリーズやLouis Vuittonのドット柄の、
というと　ああ、あの！？と思い当たる人も多いのではないでしょうか？
とにかくここ数年の活躍ぶりは素晴らしく、半分はコマーシャル的に登場して
もいます。そんな彼女のアーティストとしての本質的な部分を丁寧に、
そして楽しく美しく花開くように展開してみせた今回の特別展。
ルイジアナ美術館のキュレーションは本当に素晴らしい！
アーテイストの魅力を最大限に引き出す魔法の粉を持っているの？と
聞きたくなります。本人もきっと喜んでいるだろうなあ、と思いながら
変化に富んだ会場を巡りました。

１９２９年生まれですから今年８６才ですが、会場のビデオに映し出された
彼女の様子は永遠の少女のような印象です。一心にドットを書き込む姿は
一言で言うと『純真無垢』。アイライナーでグッと強調された視線は鋭く
スクリーン越しに来場者を見据えているようで、見られた私はハッとする。
現在も精神科医の世話になっていると本人も語っているように、幼少時の
トラウマに悩まされ続け、その苦しみから解放されるべく自ら見いだした救済方法、
それがアートだったのです。１９５０年代に単身NY.に渡って前衛芸術の活動を始めた
というのも如何にも大胆です。その先の一連のストリートパフォーマンスなどは
果たして芸術か？という問いもあるけれど、少なくとも日本人でジェンダーを越えて
彼女くらい自己表現を貫いて来た人は珍しいと思います。
その手法や表現内容が変化して行く中で、ずっと変わらないのが “ ドットの世界 ”　。
ビビッドなドットワールドは子供にも分かる楽しい世界です。
会場の一隅に壁や床はもちろん、テーブルも椅子もソファもベビーベッドも全て
真っ白の部屋がありました。入り口にドットシールが置いてあります。
ナニナニ？？皆さんでこの部屋をドットでいっぱいにして下さい？！ですって。
まあ、楽しい！来場者とYayoi　Kusamaアートのコラボです。
来年一月の展示会終了の頃にはこの真っ白い部屋がドットで埋め尽くされる
ことでしょう。

デンマークに旅行予定の方に是非お薦めです。
http://www.louisiana.dk/udstilling/yayoi-kusama
２０１５年９月１７日〜２０１６年１月２４日



岡村　恭子
http://copenhagensmile.weebly.com/





















Yayoi Kusama In Infinity 展の会場から。
１０mのキャンバスをドットで埋め尽くすのは気の遠くなるような作業だと思います。



私もテーブルの隅にドットシールで草間彌生とコラボレーション？！