2017年4月~6月
【きょうのクロスステッチ Vol. 386】 by 岡村恭子
VOL.386 ミッシェランの☆付きからカジュアルフードコートまで
選べる楽しみ : コペンハーゲンのカフェ&レストラン
torsdag den. 11 maj 2017
週末の広場がフリーマーケットで賑わい始め、
スーパーの店先にBBQ用品とガーデニングの道具が仲良く並んで
アウトドアシーズンの到来を告げています。
寒暖計が10℃を越えた途端に、上着を脱ぎ捨てT-シャツ姿になり、
子供達が素足ではしゃいでいたりすると、まったくもって北欧の人と
いうのは無邪気なくらい単純で極端だ、と笑ってしまいます。
でも、暗い冬の間ビタミンDを補給しているくらいですから
無理もないのです。これからの季節、素肌を太陽に晒すのは
粋がっているのでも、日焼けを自慢したいのでもなく、
北欧の人々の健康法なのです。
… いやー、美味しい食事を提供するレストランが増えていて
驚きました。 久しぶりにデンマークを訪れた友人が感心した様子で
言いました。
確かに10年前に比べたらずいぶん変わったような気がします。
ノルディックキュイジューヌの旗手 “ noma “ http://noma.dk/
を皮切りにミッシェランの☆を獲得している高級レストランも
続々登場しています。約しい主婦は世界中からグルメが訪れるような
そういうお店とは無縁ですが、買い物の帰りなどに気軽に立ち寄れる
カフェや、スタンドバー的なお店が増えたのは嬉しいこと。
いわゆるファミリーレストランもここ数年ですっかり定着し、
週末ともなると家族連れで賑わっています。
我が町内のバス通りにもRound Sushi : 回転寿しを看板にした
ファミリーレストランがオープンしました。子供用のジュースや枝豆の
乗った小皿がグルグル回っているのには失笑してしまいますが、
目新しさも手伝ってなかなか人気のようです。
そんなこんなで外食のバリエーションが増えている中でも、
元精肉市場だったオープンスペースで今毎週土曜日だけ開かれる
フードマーケットや、製紙倉庫をリミテッドでフードコートにした
ペーパーアイランドを始めとする運河沿いのエリアは、特に若い人達を
中心に大人気です。いずれもカジュアル&オーガニックというのが魅力の
ポイント。Facebookで拡散され忽ちブレークして、観光スポットとしても
注目度が高まっています。
そういえば、パリ在住の知人が初めてコペンハーゲンに来た時の第一印象も、
なかなかアイロニックで面白いフレーズでした。
曰く、『コペンハーゲンはパリよりもパリっぽい!』
… なるほど、そうなんだ。
以来、カフェに陣取って通りを行く人を眺めている時など、
ふと彼女の言葉を思い出して、格安な ¨パリ気分 “ を味わったりしています。
岡村 恭子
http://copenhagensmile.weebly.com/
街角スナップから、カフェで憩う人々。
少しは “ パリっぽい “ でしょうか?
週末だけ開催されるフードコート。天気の良い日は沢山の人で賑わいます。
食材は全てオーガニック、食器はリサイクル。