2016年4月~6月
【きょうのクロスステッチ Vol. 388】 by 岡村恭子
VOL.388 散歩の達人 : 延江さんと行くChristiania探訪
torsdag den. 25 maj 2017
夏至まで一ヶ月を切りました。日増しに明るくなっています。
透明な青空が少しずつ薄らいで行くPM 8:00。
賑やかだった昼間とは打って変わって車も人影もまばらな通りを
西陽が明るく照らします。菩提樹の若葉を広げ始めた広場には
のんびりとハトが憩い、私達のように三々五々散策する人がチラホラ。
ピザ屋さんの前だけは焼き上がるの待つ若者達で賑わっています。
人も街も一日の仕事から解放され、ホッとしている空気に包まれた
夜と言うには明るすぎる夕暮れ時を楽しむのも今頃ならでは…です。
朝から青空の広がる絶好の散歩日和となった某日。
いつもの場所でね!… 延江さんと待ち合わせたのは、おなじみの
海辺の街 Christianshavnです。
→VOL.341 ~自由な風が吹き渡る街~ 夏のChristianhavn散策
カフェで寛ぎながら彼女が話す春のオープンステッチハウスの様子に
耳を傾けます。
…… 嬉しいことにご来店のお客様が過去最高でした。
遠く山口や大阪からいらして下さったり、毎回楽しみにして下さる方も
増えて、もっともっと皆様とお話ししたかったけれど時間が足りなくて。
ワークショップに講師としてお呼びしたエヴァさんがとても喜んで、
またステッチハウスでみなさまと刺繍を囲んだひと時を過ごしたいと
言っているのは本当に嬉しいな。 ……
「継続は力」というけれどただそれだけでは有りません。
やっぱり、そこに携わる延江さん始めスタッフの皆さんの一生懸命さが
あって初めてお客様に伝わるものが有ると思います。
日本の刺繍ファンのパワーでお膝元のデンマークの刺繍の世界も活性化する
かもしれないと言い続けて来たけれど、それも夢では無いような気がします。
おしゃベリも一区切りして初夏の眩しい光の中に出ました。
実は何を隠そう、彼女は散歩の達人なのです。
週末は彼と一緒にサイクリング。さも無ければ散策、そうして身近な自然を
満喫したり、隠れた穴場を発見したりするのがとても上手です。
今回は1960年代に誕生した自由区で、ヨーロッパ中からヒッピーが
集合して形成されたビレッジ “ Christiania “ 探訪です。
現在は市民権を得てしっかり管理され、コペンハーゲンの観光メッカの
一つになりました。どこを切り取ってもfremmeのモチーフのような
草花の咲き乱れる小径を彼女の案内でクネクネと…。
「こっちこっち。ほらね!きれいでしょう?!」… ほんとうに!
折から咲き乱れるライラック、午後の陽光に輝く芝生には色とりどりの
チューリップ。カラフルに塗装された家々、傾きかけた屋根もご愛嬌です。
道端のタンポポまでのびのびと育っているのを見て、我が家の庭では
芽が出る傍から捨てている雑草達がちょっと可哀想な気もして、
どうやらここは価値観も変わってしまうお伽の国のようだと思いました。
岡村 恭子
http://copenhagensmile.weebly.com/
Christianaでは咲き乱れる草花もカラフルな手作りハウスも
そこに暮らす住人もみんな自由気まま。ここで暮らしたら一瞬にして
価値観が変わってしまいそうです。
今話題のカフェThe Corner108 にて。見た目も美しいランチプレート。
旧市街地からの橋が完成して周辺は新しい観光スポットに。
→VOL.346 水辺の都市 コペンハーゲン
小さな橋の大きな役割り