2017年4月~6月
【きょうのクロスステッチ Vol. 389】 by 岡村恭子
VOL.389 北欧の夏が幕を開けました。
暑い季節の飲み物とデザートのことなど
torsdag den. 1 juni 2017
早いものでもう6月、
木々の緑もその色を深めて、気づけば垣根も鬱蒼として来ました。
ライラックの花が吹雪になって散って行きます。
入れ替わるようにジャスミンや薔薇の蕾みが膨らみ始め、
色とりどりのルピナスが花頭を空に向け、
純白のセランスチウムがレースのように風にそよいでいます。
北欧の短い夏の開幕です。
これからはのど越しの冷たい物が美味しい。
その代表と言えばビールだけれど、どうもデンマークの人は冷たさも程々
…というのが好みのようです。
かつて、私がこの国に来たばかりの頃はビールの小瓶を両手で
抱え込むようにして温めながら、おしゃべりの合間に一口、
また両手で瓶を撫でたりしながら又一口…という場面を良く目にした
ものです。当時は冷房も普及していなくて真夏日のカフェは外より暑く、
しかし出される珈琲はホットに決まっていました。
コーヒーに氷を入れるなんてとんでもない!という時代がようやく過ぎ、
遅まきながら冷たい夏の飲み物が市民権を得たようで、やれやれ…です。
少し話がそれますが、飲み物の話ついでに小さなトピックとして。
只今何故かジンがブームでデンマークブランドが続々登場しています。
特に女性の間で人気が高いらしい。確かにジンを使ったカクテルは
見た目もお洒落かつ都会的で洗練されたイメージがあります。
それに誰だって、カクテルグラスを手にしている姿を想像するのは
悪く無い…というような気がしますが … いかがでしょうか?
花のエキスが調合されたブランドも登場して、今後ますます “ジン好き “
な女性が増えそうです。
案外デンマークの人はブームを作るのが上手なのかも知れません。
そういえば先日行ったパーティーでは我が地元のジンが登場して、
そんな簡単に作れるの?と、ちょっとビックリしました。
気候に左右されるワインに比べ、室内で化学実験のように精製でき
安定供給が可能なのところも北欧という土地柄に合っているのかな?
いやいや、それより何より、やっぱりデンマーク人はお酒好きなのだと
大いに納得した次第です。
さて、お酒から等身大の話に戻して我が家のマイブームは、というと
ゼラチンを使った冷たいデザート作りです。
プルン&ツルリンとしたのど越しを楽しめるところが夏っぽいね、と
自己満足です。先日、ふと思いついて寒天風にしてみました。
アイスクリームやフルーツを一緒にしたら、ほらね、見た目も涼しげな
“ クリームあんみつ風 “ デザートの完成です。
この他にも赤ワインをソーダで割りオレンジを入れてインスタントの
サングリアにしたり、雑草のごとくスクスク育っているハーブを
使って夕食の献立に生かすのも、
これからの季節のささやかな楽しみです。
岡村 恭子
http://copenhagensmile.weebly.com/
庭先にて。ノンアルコール!シンプルに冷えた炭酸水も美味しい。
マイブームのゼラチンが大活躍です。
クリームあんみつ風も好評でした。コーヒーゼリーも夏のデザートに最適です。
今日の庭から。
スズランが沢山咲いています。
愛らしい姿に似ず逞しくて、地下茎でどんどん増えてちょっと困ります。
レースのようなセランスチウム。
小振りのルピナスや西洋オダマキと一緒に水に挿しました。