2009年7月~9月
【きょうのクロスステッチ Vol.19】 by 岡村恭子
VOL.19 向き!不向き?!
人には“向き不向き”というものが有るようです。
例えば、私ならば車の運転。
こう見えても、独身時代はハンドルを握っていた時期もありました。
ある時、ナビゲーター役をかって出てくれた友達が首都高速を
走行中にポツリと「運転向いていないんじゃ無い?」…??!!
ハッとした私はお喋りをやめて、ハンドルを握りしめ、あらためて
前方注意、信号確認etc。無事に帰宅した時には.ヘトヘトに疲れ果てました。
雨降りにドライブしていて視界が効かないなあ、と思ったら
ワイパーをかけていなかった、という我ながら呆れ返ったことも
ありました。今思い出しても、よく無事だったものだと冷や汗が出ます。
友達の言葉を借りるまでも無く、私に車の運転は不向きだった!と
心底思います。
そんな事も手伝って、デンマークに暮すようになってからの
私の移動ツールはもっぱら自転車です。
今からかれこれ30年近くも昔の事です。
買ったばかりのピカピカ自転車で、さあ、サイクリングに行こう!
ところが、実家に有った小さなママチャリと大分勝手がちがうのです。
まずペダルを後ろ回転させるとブレーキになるというのですが、
最初の内はどうしてもハンドルをギュッとやってしまう、わけです。
第一、自転車そのものが大きい。
サドルに腰掛けてつま先が地面に着くくらいが標準的高さだ、と
言い張る自転車屋さんに、足の裏全体がシッカリ地面に着地出来る
ように調節してもらったものの、乗り慣れるまで時間がかかりました。
でも、実は大きい方が漕いでいる時に膝が伸び切って安定した走りが
出来ると実感し、足ブレーキはハンドルブレーキよりも操作がラクで
疲れないと知り、少しずつ乗りこなしている内に気が付けば、
日常欠かせない必須アイテムとなっていました。
自転車は案外“私向き”だったようです。
家人も車の運転があまり好きでは有りません。
遠距離ドライブに出かけた友人が無事に帰って来る迄、本人以上に
心配してしまう、そんな彼の唯一のお気に入りが
1963年型のワーゲンです。
普段はガレージでお行儀良くしていますが、時々引っぱり出してきて
海岸当たりをドライブします。
見るからにスピード感の乏しいレトロな所が
正に“我が家向き”の車と言えそうです。
岡村 恭子
http://www.copenhagensmile.com
のんびりの”我が家向き”の63年型ワーゲン。
インテリアも当時のままのオリジナルです。
駐輪した際には自転車泥棒にご用心!(右端=筆者所有)
街にはオリジナリティー溢れる自転車がたくさん!