2019年4月~6月
【きょうのクロスステッチ Vol. 416】 by 岡村恭子
VOL.477 デンマークの暮らし
最大の『 曲者』は “ R “ と “ Ø “ !!
sondag den. 19 maj 2019
デンマークは三連休の週末を迎えています。
初日は残念ながら朝から雨になってしまいましたが、
植物たちには恵みの雨です。
たっぷりと水分を含んで、草花たちの成長は目覚ましく、
昨夜より今朝… さっきより今!振り向いたら葉っぱが大きなっている!
たちまち庭の植え込みが鬱蒼としました。
松の木の巣がけには今年もシジュウカラの雛が孵った様子です。
雨の中、親鳥が交互に飛び交い餌を運んでいます。健気です。
肌寒いので今年はまだ暖房も入ったままです。
こんな週末の食卓には、ほ~んわり温かい茶碗蒸しがピッタリ!
鼻歌交じりに卵を溶きながら 何気なく側にあったパンの
包みに書いてある文字を声に出して読んでみる。。。
… Rugbrød …
ロゥブロッ?!うぅ~ん、違うなあ。。。
長年この国に暮らして、相変わらず手こずっているのが
日常会話に頻繁に出てくる、こうした簡単な単語の発音です。
デンマーク語にはアルファベット以外にÆ, Ø , Å , という不思議な
文字があります。それぞれ単体では エ- ウ- オ- と発音するのですが、
前後のアルファベットによって発音が変化し、途端に難しくなる
場合があります。中でも苦手なのが “ Ø “ の入った単語で、
それがまた頻繁に日常会話に登場するのです。
例えば、先ほどのパン= “ brød “ 黒パン= “ rugbrød “ など。
スペルを見たまま “ ルグブルドゥ “ と発音しても通じません。
じゃあどうすればいいのか?…お教えしたいのですが、
文章では説明不可能。何度も聞いて、真似して、使い慣れるしか
なさそうですが、試しに簡単な例題です。
赤色 =” rød “ は、喉の奥で “ ロ “ と “ ゴ “ を一緒に発音するようにして、
最後の “ d “ は口の中で “ドゥ “ と( ほとんど無声音で)付け加えます。
いかがですか?できましたか?
デンマーク語で “ R “ は “ エア “ と発音しますが、
前後にどういうアルファベットがつくかによって、
独特の音に変換されるようです。
特にbrød や rød のようにr+ø のケースが曲者なのです。
このページに度々登場するエリックは “ ERIK “と書きます。
スペルにRが入っています。実はエリックというのは英語読みで、
デンマーク語的に発音すると “ イアイク “ です。
普段は私たちもイアイク、と呼んでいます。
同じRを使っていても、この場合はとても簡単で発音しやすい名前です。
さてさて、デンマーク語の苦労話しをしている間に、
茶碗蒸しが完成しました。
温かいうちにスプーンですくっていただきましょう。
数字も独特な数え方で、今でも時間予約は要注意なのです。
https://www.stitchhouse.jp/hpgen/HPB/entries/1876.html
岡村 恭子
http://copenhagensmile.weebly.com/
オーブンで湯煎で簡単に作る茶碗蒸しです。
三人分の材料。卵2個、だし汁400cc
中に入れる具適当 何も入れなくてもOK。
具を入れたカップに溶き卵とだし汁を合わせた液を流し込み、
水を入れたバットに並べ、200度の湯煎で20分、
串を刺して汁が滲まなければ完成。冷蔵庫で冷やしても美味しい。
今日の町内の風景から。
6月5日の投票日に向かい選挙戦たけなわ。
通りの電柱にも選挙ポスターが。。。
例の曲者スペルで「ひまわりの種入り黒パン」と書いてあります。