2018年1月~3月
【きょうのクロスステッチ Vol. 417】 by 岡村恭子
VOL.417 寒中閑話 : “ お餅もどき “ と “ 蒲焼きもどき “
torsdag den. 18 januar 2018
冬至からひと月、少しずつですが昼間が昼間らしくなってきました。
そして、今年も裏庭の陽だまりの一角(いわば桜の開花宣言をする時の
靖国神社の桜の木のように)我が家で一番に早春のお訪れを
告げてくれる場所のスノードロップが顔を出し始めました。
スノードロップは北欧に春を呼ぶ花です。
毎年、今頃になると決まった場所から顔を出してくれる健気な姿に
元気づけられます。自然に気持ちも明るくなります。
冬の間放りっぱなしの庭にもそろそろ目が向き始めます。
試しに長靴を履いて完全防寒スタイルで久しぶりの庭散策をしましたが、
やっぱり寒い!大晦日に近所から飛んで来た花火の燃えかすを拾い集めて
そそくさと暖かい家の中へ入ってしまいました。
北欧暮らしは今が辛抱我慢のしどきです。
ところで、
先日、小耳に挟んで以来気になっていた “ いももち “ のことです。
どうやらじゃが芋とチーズで簡単に “ お餅もどき “ が作れるらしい。
イモモチという単純明快なネーミングも気に入りました。
折しも外は冷たい雨模様、絶好の “ いももち日和 “ と言えそうです。
作ってみましょう。
実は、昨年帰郷した際、お正月用にとトランクに詰めてきた切り餅を
夜食などに気軽に食べていたら肝心のお正月が来る前に底をつき、
ギリギリ元旦用に残したのを押し頂くようにして口に入れてお終いになって
しまったのです。勝手なもので残りわずかになった途端に未練がましくなり、
もっと買うべきだったとこぼしていた矢先の “ いももち “ という言葉です。
モチと言うからにはお餅でしょう?と調べたら、意外なほど、たくさんの
レシピがアップされています。どうやら居酒屋メニューにもなっているらしく
珍しくもないらしい。知らぬは私ばかりなりのようで拍子抜けですが、
とにかく作ってみました。本当に簡単に “ お餅もどき “ が完成、出来立てを
焼き海苔で磯部風にしたり、ケチャプを添えてフォカッチャ風にして試食会です。
想像以上に食感がモチモチとしている上に中のチーズが溶ろけて、
なかなか美味しいおやつの完成です。
ところで、実はこの ” もどき “ にトライしたのは今回が最初ではありません。
以前、お茄子で作る “ うなぎの蒲焼きもどき “ というのを作ったことがあります。
笑われてしまいそうですが、こんなところに暮らしていると食べたいけれど
すぐには入手困難な食材というのも多々あって “ うなぎ “ はその最たる
ものの一つ、おまけに家人の好物と来ています。
そんな折にインターネットで見つけたのがお茄子で作る “ 蒲焼きもどき “
だったのです。ここはひとつ喜ばせてあげよう!と早速作ってみました。
(写真参照)確かに見た目はうなぎの蒲焼きそっくりですが、
当然なことながら目をつぶって食べるとただの “ 茄子の照り焼き “
… 以外の何モノでもないのでした。
お餅もどき&蒲焼もどき。どちらもどうしたって本物にはかなわない。
けれど、冬の退屈な時期にはこんな楽しみ方もあるような気がしています。
さてさて、お次はどんな “ もどき料理 “ に挑戦しましょうか?
岡村 恭子
http://copenhagensmile.weebly.com/
早春の花、スノードロップが顔を出し始めました!
ジャガ芋をマッシュし、片栗粉(ジャガイモ400gに対して40g)と
塩コショウ少々で写真のように中にチーズを入れて丸くし、バターを敷いたフライパンで
中火で両面を焦がし、最後に弱火で数分蒸して完成。
甘辛のタレを作ってお団子風という人もいるようです。おやつにぴったり!
“ 茄子の蒲焼風 “ です。見た目はなかなか良い感じですが、やっぱり
うなぎには成れませんでした。