2019年1月~3月
【きょうのクロスステッチ Vol. 461】 by 岡村恭子
VOL.461 デンマークの暮らしに彩りを添える
美味しいパンと小さな花束
sondag den. 27 januar 2019
久しぶりに雪の週末となりました。
朝から雪かきに精出しています。
我が家は角地で縦横と歩道に囲まれていますから、
単純計算でお隣りさんの倍、おまけに風向きのせいか?
いつだって家の前が吹き溜まりになり、積もる雪の量が道路を
隔てたお向かい側の倍!… 倍々の雪かき量だとこぼしつつ、
1辺が約30m(合計60m)の歩道を行ったり来たり。
最後に専用の溶塩を撒くと面白いように残っていた雪も溶けて、
道ゆく人が TAK ! (=ありがとう!)と笑顔で挨拶してくれます。
雪かきが終わった時には身体中がポカポカ。気持ちもポカポカです。
先日のこと、
「今から行くので珈琲をお願い。」とエリックからの電話です。
さては焼きたてパンを持ってくるかな?と密かに期待して
準備していると、案の定、香ばしいバターの匂いのする袋を下げて
やってきました。早速 デニッシュを頬張りながら仕事の打ち合わせ…
はさて置いて、評判のベーカリー談義に花が咲きます。
全くのんびりしたものですが、雪の庭を窓越しに、そんなひと時を
過ごすのも今頃ならでは。文字通りヒュックリー!なひと時です。
エリックに限らず、デンマーク人はパン屋さんにはちょっとウルサイ。
これは本人たちが気づかない “ 素敵なこだわり “ だと私は拍手を送って
いるのですが、加えてもう一つ、私が常日頃「見習いたい」と思って
いることに、暮らしの中で花を愛でる“ 素敵な習慣 “ があります。
大型店やインターネットショッピングの普及で、個人商店がどんどん
店じまいする中で、お花屋さんとパン屋さんは減るどころか増えていて、
中には行列のできるお店もあるほどなのです。
誕生日などの記念日などにはもちろんのこと、
来客を迎える日には必ずテーブルに季節の花を添え、
親しい人を訪問する時にも小さなブーケを手土産にします。
そして、冬の寒い季節には窓辺に飾ったチューリップが一足早い春を
演出してくれるのです。
何気ない日常に焼きたてのパンと小さな花束を加えただけで、
その日一日が幸せに感じられるとしたら、こんなステキなことはないと思います。
今年も巡って来た結婚記念日。
家人がピンクの花束を差し出しました。
そのお返しに、というわけでもないけれど、
私は真っ白いチーズケーキを焼きました。
岡村 恭子
http://copenhagensmile.weebly.com/
裏庭も雪化粧、退屈な季節には雪かきも良い運動です。
野の花をアレンジしたような愛らしいブーケは娘から。
どちらも嬉しいプレゼントです。
雪景色にも似た白いチーズケーキ。花束のガーベラを添えて。
レシピはこちらから↓
https://copensmile.exblog.jp/26530741/