2019年7月~9月
【きょうのクロスステッチ Vol. 488】 by 岡村恭子
VOL.488 延江さんと夏の日のおしゃべりランチ
søndag den. 18 august 2019
カーディガンを羽織って、雨の合間の庭を一巡り。
花壇を飛び交うミツバチも、
青空に向かい美しいソプラノでさえずるブラックバードも、
巣に戻って雨宿りしているのでしょう。
彼らの姿がえ見えない庭は静かでなんだか寂しい。
まだ、8月だというのに…、
ひょっとして、あの日がこの夏の最後の日だったのかしら?…
ちょうど1週間ほど前のことです。
その日は朝から汗ばむほどの夏日になりました。
こんにちはー!
庭先から元気な声がします。
裏庭に自転車を入れると、そのままぐるりと庭伝いに
小麦色に日焼けした延江スマイルのご挨拶です。
久しぶりに我が家でおしゃべりをすることになったのです。
気づけば、ステッチハウスのページに、このブログを連載して、
今回で488回、何事も三日坊主の私にとって快挙といわずして
何でしょう?…、我ながら感心すると同時に、
それもこれも彼女のおかげと感謝しています。
ステッチハウスがスタートして10年、ということはこのページも
10年になるということです。その事にあらためて驚いています。
刺繍という、いわゆる伝統的なハンドクラフトの世界で、
デンマークと日本間の信頼関係を築き、良い仕事を続けることは、
そんなに簡単なことではありません。
何しろ、お尻を叩いても動かないような所のあるお国柄です。
労働時間も極端に短いし休暇も多い。とにかく
個人の時間優先のデンマークとは反対に、何事も仕事優先で、
決まった事柄をきちんと進めたい日本とでは、納品ステジュールひとつ
とってもなかなか思い通りに進めなかったりするものです。
ランチを頬張りながら、そんなことを話していたら、
細かいことで色々あっても、でも、楽しいから。
それに、日本の刺繍大好きな方達に喜んでもらいたいから。と、
延江さんは屈託ありません。
そんな彼女の心境は、家人がデンマークで家具デザインという仕事を
続けてきたのにも通じるような気がします。
お国柄も人々の気質も違うけれど、クラフトマンシップを大切にし、
時代を超えて素晴らしいものを認めようとする点はとても似ている、
と、私自身、日々の暮らしの中で実感します。
刺繍と家具…、ジャンルは異なっても、さまざまな部分で同感!できる、
どうりで二人の気が合うわけです。
グラスを重ねるごとに盛り上がり、楽しいおしゃべりが続きました。
今から9月のオープンステッチハウスが楽しみです。
岡村 恭子
http://copenhagensmile.weebly.com/
夏の日差しが眩しい庭にて。
このあと、暑すぎてプラムの木陰に避難、すると突然にわか雨
みんなで家の中ん駆け込んで大笑い。
雨でしっとりとした庭は物静かな風情です。
ドライになってきた紫陽花の中で、白い紫陽花だけは今が見頃に。
水彩画用紙は延江さんからのプレゼント。
時間を見つけて練習中です。