2019年10月~12月
【きょうのクロスステッチ Vol. 497】 by 岡村恭子
VOL.497 デンマークの暮らし
どちら様もカギにご用心!の巻
søndag den.20 oktober 2019
日増しに太陽の位置が低くなり、お天気の良い日にはリビングの奥まで
サーッと陽射しが差し込みます。でも、それも束の間、あれよあれよという間に
日が暮れてしまう。日増しに日照時間が短くなって行くのが分かります。
この次の週末には冬時間に切り替わる。
そうすると、不思議なほど気持ちも冬バージョンになってしまうのです。
さて、本日は…
治安が良くて安心な国デンマーク、と思っていたら大間違いというお話です。
たしかに凶悪な事件は少ないけれど、空き巣は昨年度比で3倍増加という
嬉しくないニュースです。
自転車の盗難なんて日常茶飯事で大抵の人が経験済み。
自慢じゃないけれど私も2回、もちろん戻って来ず仕舞いでした。
盗難に遭っても大抵は迷宮入りの泣き寝入りですから、
ほとんどの人が自転車保険に加入して自己防衛です。
そんな中で最近ちょっと話題になっているのが “ネーボーヘルプ ” という、
昔ながらの隣り組みの助け合いです。留守時に郵便物がたまっていないか、
不審者が出入りしていないかなど注意し合う。玄関のドアに
“ネーボーヘルプ ”と印された赤いステッカーが目印です。
当然ながら、一人ぽっちでステッカーを貼っても何にもならず、
その周辺一帯ということになる。
空き巣がそれを見て敬遠するだろう、というのが狙いのようだけど、
TVニュースで得意そうにお隣さんの留守を守っていると話す老人と、
周辺の住宅をグルリと写す画面に、かえって情報を提供している
ような気もするのは私だけではないと思う。
実は数週間前のこと、盗難というほどでもないけれど、
我が家も小さな被害にあいました。
家人ご自慢の愛車、60´s フォルクスワーゲンのサイドブレーキのキーが
何者かに盗まれてしまったのです。
運転嫌いの彼が、久しぶりにその気になって、さあ、行くぞ、と
サイドブレーキに手をかけてようやく気づいた、という呑気過ぎる話ですが、
それにしても、一体いつ誰が抜き取ったのか?そんなものを盗んでどうするのか?
ただのイタズラだとしてもタチが悪い。そうは思うけれど、
ガレージに鍵をかけず、車のドアもロックしていないでいたのですから、
どうぞ、お入りなさいと言っているようなものです。
平穏無事な毎日に、すっかり気が緩んでいたという証拠で、
いつになく気落ちしている家人にエリックが慰めます。
「何はともあれ車が無事で良かった。」… そう、車は無事でよかった。
けれど、サイドブレーキがかかったままでは動かせません。
専門のメカニックまでレッカー車で運ぶという、大げさなことに相成りました。
数日後、愛車が無事に戻り一件落着。
あれ以来、カギは掛けたか?開けたか?閉めたか? 持っているか?仕舞ったか?
どこに置いたか?etc. etc. 気にするようになった一方で、
今まで、いい加減で無意識すぎていたことにハッとさせられたりしています。
岡村 恭子
http://copenhagensmile.weebly.com/
先週、立ち寄ったボタニックガーデン。
燃えるような紅葉が美しい。ちょうど見頃でラッキー!
秋の味覚が山積みの店先から
スパゲッティスクヮッシュ?!いいえ、これは誰が見ても南瓜です。
キノコがおいしい季節になりました。
隣家の屋根に舞い降りた、これはコウノトリ?鷺?…
大きな羽を広げて飛び去ってゆきました。
古いのでメンテナンスも結構大変です。
でもちゃんと動きます☺