2009年12月
TOPICS! ユール・ニッセ
mondag den 14.december 2009
デンマークのクリスマス(ユール/JUL)といえば、ニッセです。
英語ではピクシーやノームと呼ばれ、ヨーロッパではローマ神話
にも登場する地の精霊。各家庭に住む守り神として信じられて
きました。イギリスやドイツの一部でもその言い伝えが残っています。
北欧各国では、デンマークやノルウェーでニッセ、スウェーデンで
はトムテ、フィンランドではトントゥとして赤いとんがり帽子をかぶ
ったお馴染みの妖精です。地方へ行くと今でも風習が残り、アン
デルセン童話や「ニルスの不思議な旅」などにも登場します。
ニッセたちは普段、屋根裏や家畜小屋、納屋などに住み、家畜の
世話の手伝いをしてくれたり、その家に幸をもたらしたりしますが、
大切に扱われないと怒って悪戯をすることもあります。クリスマ
スイブにバターがたっぷりのミルク粥を捧げて日ごろの感謝をする
という習慣が知られています。
デンマークでクリスマスの飾りに、ニッセが初めて登場したのは、
1830年代。あっという間に広まって、クリスマスの主役になった
そうです。農場や森、教会などに住むニッセとは区別してユール・
ニッセと呼ばれ、ユール・マン(サンタクロース)のプレゼントの準備
やソリの支度のお手伝いをします。11月になると各家庭では
編物や粘土などでユール・ニッセの人形を作ったり、切り絵
にしたり、(もちろん刺繍も!)クリスマスに欠かせないモチーフ
として飾られます。