2011年7月~9月
【きょうのクロスステッチ Vol. 97】 by 岡村恭子
VOL.97 ハリネズミのハリー、マリアンヌのミンゴス、
そしてノラ猫カナちゃん
torsdag den. 14 juli 2011
デンマークは只今全国的夏休みです。
今年は雨にたたられ、国内のサマーランドやキャンプ場はどこも閑古鳥。
太陽を求める多くの人達で空港は大混雑、南に下るアウトバーンも
大渋滞だそうですが、我が家は静かにコペンハーゲンの夏を楽しんでいます。
このところ、浸水騒ぎのお陰で後回しなっていた庭の手入れに追われています。
水をたっぷり含んだ木々は緑の葉をいよいよ茂らせ、いつにも増して
元気いっぱいの伸び放題!
レンギョウやライラック、ジャスミン等の灌木のビューンと伸びた枝を
下の方からバッサリ切って行きます。この『ビューンと伸びた枝』には
絶対に花が付かないのですが、これが実に元気が良い。
花壇の隅の野バラもこの” ビューン!” が何本も勢い良く伸びて
レンガ塀越しに通りの方に向かっていました。何処まで伸びる気なのか?
放置してみたいイタズラ心を押さえて、バッサリ、バサバサと切って行きます。
(結構気持ち良い作業です。)
切った枝を紐で束ねておきます。次回の庭のゴミの日に出すのです。
この季節、庭への出入り口には軍手やハサミはもちろん、
脱ぎ捨てたサンダルや長靴が放置されているし、おまけに居間に
泥が入り込んでいたりするのですが、そんなこと気にしない!
お腹がすいたら庭先に出したままのグリルでバーベキューです。
有り合わせの材料を簡単に焼いて、木陰のベンチで頬張りながら、
梢でさえずる小鳥達に耳を傾ける。
キャンプ場に行くまでもなく自宅でアウトドアな毎日を送っています。
寒く暗い季節には否が応でも室内に閉じこもってしまうのですから、
今の内!なのです。明るい季節限定の『お構い無しの暮らし』は
伸び伸びして実に気分が解放されます。
居ながらにしての田舎暮らしといったところです。
雑草取りの合間にハリネズミに出会いました。人間様に驚いたのか
ジッと石のように固まって動きません。「やー、ハリー !」…と、
家人が背中をそっと触りましたが、びくともせず足を踏ん張っていました。
ご近所のマリアンヌの飼い猫と判明した(VOL93をお読み下さい。)
ミンゴス君も頻繁に遊びに来ます。
そんなミンゴスを少し距離を置いて、仕方が無いなあ…という風情で
ノラ猫カナちゃんが見ています。
小さな庭で繰り広げられる自然の営み。生きとし生けるもの全てが
明るい季節を喜んでいます。
岡村 恭子
http://www.copenhagensmile.com/
マリアンヌのミンゴス君。見るからに育ちが良い。
きょうのクロスステッチ用の撮影中、偶然 紫陽花に蝶が止まってくれました。
石のように固まっていたハリネズミのハリー君。
カナ猫ちゃん。益々ノラ猫の風格を備えてきました。