2012年1月~3月
【きょうのクロスステッチ Vol. 124】 by 岡村恭子
VOL.124 本当かな?『地球温暖化』
torsdag den. 2 februar 2012
豪雪に見舞われている地域のみなさまにお見舞い申し上げます。
去年の今頃は我が家も毎日雪かきに追われていたのを思い出します。
溶けてしまうと「一体あの苦労は何だったのだろう?」と思う。
雪というのは見た目の美しさとは裏腹になかなか手のやける厄介ものです。
豪雪地帯の皆さんのご苦労は大変なことと思います。
一日も早く穏やかなお天気になります様に…。
デンマークもシベリアからの寒気にすっぽりと包まれてしまいました。
去年の暮れから続いた暖冬に、春が来た!と早合点した庭の植物達も
一斉に身を潜め、凍えながら様子を伺っているようです。
身を切るような北風は寒いというより “ 冷たい!” という感じですが、
どんなに寒くても自転車で…というのがコペンハーゲンっ子です。
空気が乾燥しているせいか、ペダルを漕いでいるうちに寒さにも慣れて
“ 大丈夫、北風なんかに負けるものか!” という感じです。
張りつめるような空気を深呼吸すると清々しい気持ちにもなります。
そして「ただいまー!」とドアを開けた途端に包まれる温々した暖かさに、
適度な運動で温まった身体が更に気持ち良くほぐれるのを感じます。
デンマークの都市はほぼ100%地域暖房が完備しています。
水道管と同様に張り巡らされた給湯管が各家庭に引き込まれ、80℃前後の
温湯で暖房しています。家全体がゆっくりと対流式で暖められているので、
廊下に出た途端に寒い!という事が有りませんし、例えば外で遊んでいた
子供達が雪まみれで帰って来てもパンパンと叩いてお終い!
衣類も身体もすぐに乾燥します。大抵の場合は、地下に地域暖房の
引き込み室があり、冬の間は洗濯物の乾燥室として活用されています。
(集合住宅も同様です。)我が家も例外ではありません。
Gパンなど厚手のものも翌日にはパリッと乾くので乾燥機も不要です。
暖房を使わない夏の雨降りの方がかえって始末に悪く、半乾きの洗濯物の
山を前にして、日本の梅雨時に活躍する除湿器が欲しい!と無い物ねだりを
しています。
北欧を旅行されると、洗濯物を干している光景が見当たらない、と
不思議に思われるかも知れませんが、種を明かせばそんな訳けなのです。
給湯管の通り道は土の温度が他よりも少し高いので、早春の花達もちょっぴり
早咲きだったり、雪がその上だけ早く溶けたりするのでわかります。
さて、今週末は『立春』…ということで春らしくカラフルで美味しそうな街の
ケーキ屋さんの写真を選んでみました。
日本のパティシエが作る洗練されたケーキとは対照的に糖分たっぷり!
素朴な北欧のケーキも、なかなか捨てがたい魅力です。
岡村 恭子
http://copenhagensmile.weebly.com/
http://copensmile.exblog.jp/
コペンハーゲンで一番古いケーキ専門店La Glace。
デンマークではパン屋さんがケーキ屋さんも兼ねているのが普通です。