2012年1月~3月
【きょうのクロスステッチ Vol. 126】 by 岡村恭子
VOL.126 茶話:ノラ猫カナちゃんとバレンタイン
torsdag den. 16 februar 2012
お陽さまが明るくて気持ちよい昼下がり、「 あっ!カナ猫が来た!」…
窓越しに凍り付いた庭を眺めては、どうしているかしら?
ご飯にありついているだろうか?と、毎日のように心配していたので、
日溜まりで丸くなっている姿に一安心、どうやらこの冬も
元気に乗り越えてくれそうです。
厳しい季節をサバイバルしている姿に、なかなかどうして逞しいと
感心しますが、当のカナ猫はやつれた様子も無く、越冬用の毛皮で
フサフサモコモコ…とても暖かそうです。
ミルクを上げると美味しそうに飲み干しました。
14日はバレンタインデーでした。今年も沢山のチョコレートが
行き交ったことでしょう。
それで思い出したことがあります。もう、ひと昔も前のお話です。
帰国して久しぶりに友人の家を訪ねたときの事でした。
当時小学生だった彼女の息子が大きな袋を両手に抱えて「行ってきま~す!」
元気に自転車で出て行く所に出会ったのです。聞けば、バレンタインデーに
女の子からもらったチョコレートのお返しを配リに行く所だというのです。
今で言うホワイトデーのプレゼントですね。
お返しのプレゼントは彼の祖母と一緒に作った手作り小物。
本人はお菓子を買いたかったらしいのですが、それを小耳に挟んだ
お祖母ちゃんが、真心の込もったプレゼントをしたらどうか?と提案した
のだそうです。そして、手芸が趣味のお祖母ちゃんの手ほどきを受けて
サッカー少年が糸と針を手にして頑張った。お祖母ちゃんも孫と一緒の時間を
楽しく過ごし、プレゼントが完成した時には二人とも大満足だったそうです。
3世代仲良く暮らす彼女の家ならではの心温まるエピソードです。
抱えきれない程のお返しプレゼントを配りに出かけた彼は、
なかなかの人気者だったのでしょう。どうやら子供達の世界にも貰った
チョコレートの数だけの悲喜こもごもが有りそうです。
男の子は幼い頃から厳しい競争社会にいるのだと、と少年の後ろ姿を
微笑ましく見送りながら思ったものです。
ところで、今年のバレンタインデー、我が家にもチョコレートが届きました。
毎年必ず送って下さるM-子さんからです。
忘れずにいて下さるだけで本当に嬉しい上に、彼女はプレゼント上手なのです。
ラッピングやカード選びにもいつも彼女らしい工夫が感じられ、
楽しそうにプレゼントを作っている時の姿が目に浮かぶようです。
家人は少々照れながらも、やっぱり嬉しそうです。
何才なっても女の子からの甘いプレゼントは嬉しいに決まっていますね。
岡村 恭子
http://copenhagensmile.weebly.com/
http://copensmile.exblog.jp/
近所のお花屋さんで見かけたチューリップで室内に春を呼びます。
今年も届いたM- 子さんからのバレンタインチョコレート。
久しぶりに日向ボッコにやって来たカナ猫ちゃん。