mandag den 2. januar 2012

デンマークの新年は、大晦日にシャンパンとアーモンドケーキ、そして花火で盛大にお祝いします。クリスマスは家族と家の中で過ごしますが、大晦日は友人や近隣の人と過ごしたり、街へでかけたり、とても賑やかにお祝いします。

花火（Photo : Jacob Ehrbahn / Polfoto）

アーモンドケーキ/ Kransekage （Photo : kagebutikken.dk）

そしてもう一つ大切なのが大晦日の女王様のスピーチ。12月31日の午後18時に王宮から中継されるスピーチでは女王様がその年を振り返り、新年が幸福に満ちたものでありますようにと国民にあいさつをします。多くのデンマーク人が「今年はどんなことが話題にのぼるだろう？」と思いをめぐらしながらテレビの前に座り、スピーチを楽しみにします。

女王様（Photo : bt.dk）

2012年に在位40周年を迎える女王様のスピーチは今回で40回目。
前半では昨今の経済危機について触れ、「共存ということはデンマークの社会にとって欠かせないものです。お互いに協力しあい、自分たちで危機の出口を見つけなければいけません」「社会や政治などが、すべての問題を解決してくれるわけではなく、すべての人々が社会の一端を担っています。そういう認識をもった人々の自主活動やボランティア活動などが実際にはとても大きな力になっているのです」
他のヨーロッパに比べるとまだ少し余裕があるように見えるデンマークですが、失業問題は今後の社会を担っていく若者にとって特に大きな問題であり、女王様は具体的な方策も提案していました。
またグリーンランドやアフガニスタンなどを訪問したことに触れ、感謝の気持ちと現地にいるすべての人にとって新年が良い年でありますようにと述べました。
最後に「困難な時代だからこそ、お互いを気にかけ、励まし、支え合いましょう。誰もがすぐ横にいる人と助け合うことができる、という意識を持って新しい年を迎えましょう」と結びました。
あたたかな励ましの言葉や感謝の言葉にあふれた、とても素敵なスピーチでした。

2012年に在位40周年を迎える女王様。1月13日～15日には様々な記念行事が予定されています。( by T.T )