2012年4月~6月
【きょうのクロスステッチ Vol. 143】 by 岡村恭子
VOL.143 サッカー観戦で思うこと
torsdag den. 14 juni 2012
日本では2年後のサッカーワールドカップに向けて今から盛り上がりを
見せているようですが、欧州ではワールドカップと同等、もしかしたら
それ以上に盛り上がるヨーロッパカップが幕を開けました。
今年はポーランドとウクライナの共同開催です。
サッカーは単なるスポーツに留まらず、どうやら人々のナショナリズムを
かき立てる何かが有るようです。ひとつのボールを巡って90分を戦い抜く姿に、
応援する方も集中的に愛国心が盛り上がるのかもしれません。
サッカーの国際試合を見る度に試合そのものよりも、スタンドの熱狂ぶりに
圧倒されます。時には歴史的背景が一気に吹き出して、喧嘩のような騒ぎに
なる事もあるし、政治が介入する場面もあります。
今回も開催直前までウクライナの現政権に対して各国が批判、一部には
ボイコットの動きまでみられ不穏な雲行きでした。どうなることか?と
思いましたが、開幕した途端にそんな事は無かったかの様な盛り上がりです。
デンマークも出場しています。
初戦から優勝候補のひとつオランダと対戦、世界中がオランダ有利と予想する中、
ダメで元々と気軽に臨んだのが功を奏したのでしょうか?
1 - 0 でまさかの勝利です。期待していなかった分、余計に嬉しい結果と
なりました。この先も善戦して欲しいなあ…。
… そういえば、デンマークは過去にもダメモト的に臨んだヨーロッパカップで
優勝した経験が有ります。1992年のことでした。
当時のユーゴスラビアが内戦のため、せっかくの出場権を諦めざるを得なく
なったのです。気の毒な事に同国の選手達はスポーツどころではなくなって
しまったのです。その結果、補欠のデンマークが繰り上げ出場決定。
みんな喜ぶと思いきや、選手達は家族との夏休み優先したいと言い出す始末。
そんな、半分嫌々ながらの参加だったのです。それが、どうしたわけでしょう?
列強の国を次々と勝ち抜いて、とうとう優勝してしまったのです。
サッカーに不可能は無い?ネバーギブアップ?!
いえいえ、そんな大げさな事ではなく、肩の力を抜き楽しんで試合に臨んだ
ことが勝利を導いたのだと思います。
あの時の準決勝、決勝の対戦相手が偶然にも今回同じグループで対戦している
オランダ、ドイツでした。そんなわけで、只今デンマーク中が
“ あの夢をもう一度 “と湧いています。
当時のユーゴスラビアの選手達のことを思うと気の毒ですが、長い民族的内戦の
後、現在は6つの国に別れて夫々独立の道を歩み始めています。
今回の大会にはその中の一国、クロアチアも出場しています。
やっぱりスポーツは平和の象徴だと感じます。
2012年サッカーヨーロッパカップの合い言葉は『Respect : リスペクト』
お互いを認め合い、尊重し合う。とても大切な事だと思います。
岡村 恭子
http://copenhagensmile.weebly.com/
http://copensmile.exblog.jp/
壁に伝って伸びる紫陽花。真っ白い花が甘い香りを放ち、ミツバチが沢山!
キッチンのドアを出入りする時はハチに要注意!です。
真っ白い穂のような花が美しいastible。全長2mくらいあります。
サクランボは只今こんな感じ。雨が少ないのがちょっと心配です。