2012年4月~6月
【きょうのクロスステッチ Vol. 141】 by 岡村恭子
VOL.141 6月最初のコペンハーゲン便り
torsdag den. 31 maj 2012
ステッチハウスの東京進出第一弾のイベントも好評のうちに終了し、
延江さんはじめ主催者のみなさんは展示品の片付けに追われならも、
既に次回のアイデアが脳裏を駆け巡っているのではないでしょうか?
さて、こちらは夏が来た!と喜んだのも束の間、強い風と一緒に
北極の方から冷たい空気が南下して、一気に肌寒さが戻ってしまいました。
でもね、お布団も干したし、冬物に風通したし、家中の窓を開けて
新鮮な空気を取り込んだし、おまけに人間サマも甲羅干しの大満足です。
ひんやりする空気に包まれて、只今北欧は夏本番前の小休止といった所です。
庭は桜の花の額が落ち、その後に小さな黄緑色のさくらんぼの赤ちゃんが
顔を出し始めました。花壇はルピナスが花盛りです。畑に埋めたジャガ芋の
芽が出てくるのももうすぐだと思います。そんな庭で嬉しいニュース。
今年も松の木に掛けた巣箱でMusvitterのヒナが孵った様子です。
(VOL.95 『元気に巣立ちますように』参照)
昨年は私が日本に帰った留守中に、家人が偶然にもヒナ達の巣立つ姿を
観察できたそうです。一羽ずつ親鳥の後をパタパタとおぼつかない様子で
近くのリンゴの木の枝まで行き、そうして、順番に巣から連れ出して
全部で三羽。その一部始終が健気で感動的だったそうです。
狭い巣箱から広い世界に飛び出した時のヒナ鳥の気持ちは一体どんなでしょう?
生まれて初めて羽を広げた時の感動はいかばかりでしょう?
大空の下で思い切り羽ばたいて、生きる歓びを実感するに違い有りません。
今年も巣箱の中のヒナ達が大空に向かって飛び立つまであと少し。
今回は私もヒナ達が羽ばたく瞬間を見られるかな?…
ここ数日巣箱から目が離せません。
さて、早いもので今年のカレンダーも6枚目になりました。
デンマークでは6月の中旬を過ぎる頃から人々は夏休み計画に入ります。
3週間の基本休暇に加えて 大抵の人は一ヶ月前後のホリデーを取るようです。
最近はヒマラヤ登山やアマゾン探検など、自分の限界に挑戦!サバイバル的な
過ごし方も人気のようですが、ほとんどの人は太陽を求めてのんびりと
過ごします。EU諸国内の人はEU内ならどの国へもパスポート不要ですから
国内旅行感覚で気軽に移動出来ます。トラベル保険や携帯電話などのシステムも
オンライン化が浸透しているので安心だし、EU諸国はフランスとドイツを両親に
した大家族のようだな、と思います。私は日本人ですからお隣のスェーデンに行くにも
パスポートが必要ですが、持っている間中『スリにご用心!』気がかりアイテムです。
それなら、と、ホテル客室備え付けの金庫に保管していたら、何と!金庫ごと盗まれて
しまったという、これはつい一昨日、コペンハーゲンは某大手ホテルで日本人観光客が
被害に遭った出来事です。
海外旅行にお出かけの際にはパスポートには充分ご注意下さい。
岡村 恭子
http://copenhagensmile.weebly.com/
http://copensmile.exblog.jp/
我が家の庭から。只今ルピナスが花盛りです。
桜の蕾も日増しに膨らんできています。
運河沿いの新開発地域に掛かる自転車と歩行者専用ブリッジ。
誰が始めたのか?不要になった鍵が沢山下がっています。黄色いボートは水上バス。
ウォーターフロントの公園で見かけた藤棚。