2012年4月~6月
【きょうのクロスステッチ Vol. 138】 by 岡村恭子
VOL.138 初夏のDragør
torsdag den. 10 maj 2012
桜の花も散りはじめ、瞬く間に新緑の頃となりました。
リンゴの花が咲いています。ライラックにも薄紫色の蕾の房が沢山ついて、
いよいよ北欧の初夏の幕開けです。
…とはいうものの気温はまだ低くめで(因に本日の気温は13℃)
夏気分で薄着で出かけたものの、肌寒くて慌てて上着を取りに戻ったり…と、
着るものに迷います。街を行く人の服装も千差万別、薄手のウールジャケットを
羽織っている私の横を、バミューダーにサンダルの若者が闊歩してゆきます。
そうは言っても陽射しが眩しくなってきたし、お天気も良いし、さあ、
新緑の森を見がてらドライブしよう!と、家人をせき立て、我が家の
レトロなワーゲンもせき立てて?大好きな海辺の街Dragør(VOL.65
『小さな港町 Dragør』 )に出かけました。家人の愛車は1963年型の
フォルクスワーゲンです。当時のオリジナルそのままのクラシックカーです。
一部のファンの間で根強い人気の車種らしいです。大抵はガレージで静かに
眠っているような状態ですから、もしかしたら、自分が車だということを忘れて
しまったんじゃないか?と、冗談まじりに言うくらい、” クルマ “ というよりも
” ペット “ に近いのです。
ノラ猫カナちゃん同様、どうも我が家に関係する動物も車ものんびりムード、
友達に言わせるとこの家の住人達に似ているらしい。そう言われてみれば
そうかも知れません。
その日は久しぶりにも関わらず、ご機嫌に動いてくれて無事に目的地に到着、
吹く風はちょっぴり冷たいけれど、気持ちの良い海風です。
カモメが飛んでいます。水辺にはカモの親子もいます。犬が散歩しています。
アイスクリーム屋さんも店開きしました。週末とあって地元の人はもちろん、
近在からやってきた家族連れや、中には遠くスウェーデンからヨットやクルーザーで
訪れる観光客もあり、なかなかの賑わいです。
オランダ人が入植して造った小さな家々が軒を連ね、細い路地から路地へと
迷路の様に繋がる趣の有る町並みは来る度に小さな発見があるようで
毎回楽しみです。住人達は窓辺を美しく飾り、来訪者達に「どうぞ見てください。」
と、言っているかのようです。明るい陽光に照らされてみんなが喜んでいるようです。
でも、冬は淋しいだろうなあ…散策しながら、ふとそんな事を思いました。
季節限定の海辺の街の賑わいとでも言うのでしょうか。
TIVOLIやレゴランドなどと同じような気がします。
北欧の夏は今始まったばかり、これからしばらくは季節限定のお楽しみが
山盛りです!
岡村 恭子
http://copenhagensmile.weebly.com/
http://copensmile.exblog.jp/
本日の庭の様子から。真っ白いリンゴの花が初夏の訪れを告げています。
Dragørの大通りにある大きな木にはしなだれる様に白い花盛りでした。
水鳥も気持ち良さそうです。
八百屋さんの店先も花盛り。