2013年4月~6月
【きょうのクロスステッチ Vol. 187】 by 岡村恭子
VOL.187 北欧のお米事情
torsdag den. 2 may 2013
5月になりました。
緯度が高い北欧は夏と冬とでは日照時間の差が極端です。
冬に向かう季節は悲しいくらい急降下で暗いトンネルに潜って行く
感じがしますが、夏に向かう今頃は日増しに強くなる太陽のエネルギーを
受けて元気になります。人々は冬の分まで取り返そうと日光浴に勤しみます。
そんなですから日本では暑くてあまり好まれない西陽の射す部屋 も、
ここ北欧では明くて良い部屋。我が家も南西側に庭が配置され、ダイニングルームの
窓はその庭に面して西向きにあります。西陽が射し込むpm6:30、夕食を囲む
テーブルに照明は不要です。もう少し暖かくなったら庭のテーブルで食事が出来る!
…そんなことが話題になるのも今頃の事。こうして日増しに戸外志向になってゆきます。
出来る事ならお料理中も日光浴をしていたい!という北欧の人たちにグリル(BBQ)が
人気なわけです。
我が家でも日本から来た友人達とグリルを楽しんだ時の事です。
焼きおにぎりを頬張りながら、何処のお米か?と言う質問に
ああ、やっぱり不味いのかなあと思ったら、さに有らず、粘りがあって美味しい
との感想にホッと胸をなでおろしました。実はコペンハーゲンでも
特別のお店に行けば高価な日本のブランド米が買えるのですが、
私は目をつぶって見ない事にしています。特別なことをしていたら切りがない。
何事も『郷に言っては郷に従い』です。
件の友人が美味しいと褒めてくれたお米も近所のスーパー御用達の
イタリア米だったのです。
スーパーマーケットには長いの、丸みのあるの、 黒いワイルドライスなど
数種類のお米が並んでいますし、お寿司がすっかり定着した最近ではお寿司用の
お米も売られています。(主にカリフォルニア米)お米をミルで炊いたり、
生クリームで和えたりするデザートも昔からの定番です。
私はもっぱらそのデザート用のお米を使っています。
粘り気があり、日本のお米に近い仕上がりになるような気がしています。
お米の状態は購入した時でまちまち、精製状態も大雑把…、それでも
何とかなるものです。
帰国した時に頂く炊きたてのご飯が格別美味しく感じられるのも、
普段デンマークでイタリアのお米を食べているお陰?と感謝しています。
岡村 恭子
http://copenhagensmile.weebly.com/
普段食べているイタリアのお米。
大勢で食べるお寿司も、たった一個のおにぎりも美味しい!
花壇も賑わって来ました。