2013年4月~6月
【きょうのクロスステッチ Vol. 190】 by 岡村恭子
VOL.190 Louisiana美術館へ その3
torsdag den. 23 maj 2013
今年は春の訪れが遅かったせいで、いつまでも蕾のままだった我が家の桜は
ようやく咲いた!と思ったら瞬く間に散って、そして葉桜になってしまいました。
日ごとに緑も深まって、北欧は初夏の装いに衣替えです。
Louisiana美術館に行った日から3週間が過ぎました。
PopArt Design展の事をたくさん書こう!と思っていたのですが、
時間の経過と共に気分も一段落。改めて思うのは1950年代〜1970年代
アメリカを中心にして起こったポップカルチャーが、 半世紀以上の時を越えて
今も人々に新鮮な感覚を呼び覚まさせる魅力に溢れていると言う事です。
自由な発想と奇抜なアイデア、そして当時の世相を反映したユーモアと
風刺に彩られたアートの世界は、眉間にシワを寄せずに楽しめます。
おなじみアンディー ウォーホールをはじめ、ジョージ ネルソン、チャールズ & レイ.
イームズ、そしてお膝元デンマークのベアナ パントン等々、アートとデザインが
一つになってポップカルチャーというエポックを作った “ あの時代 “
私にもちょっぴり懐かしい” あの頃 “ を思い出させてくれました。
それからもう一つ、今回は、草間彌生のインスタレーションを体感するという
思いがけないチャンスに恵まれました。
白いボックスの入り口には『一度に2名まで』と書かれています。
順番を待ちながら、草間彌生と言えばやっぱり “水玉ワールド “ かな?と
思いつつドアを開けると、そこには水玉ならぬ暗闇に輝く“ キラキラの世界 “ が
広がっていました。
四方をミラーで囲まれた小部屋は数秒毎に鮮やかに色彩が変化する光の海。
一瞬宇宙の真ん中で浮遊したような気分になります。が…、オッ!と危ない。
床には水が張ってあります。うっかり細い足場を踏み外したら大変なので、
気をしっかりと引き締めて現実の世界に戻ったのでした。
思えばTara Donovan展の会場からずっと歩きづめです。お腹も空いて来ました。
私達は午後の陽射しが眩しい芝生の庭を散策しながらカフェに向かいました。
本格的に寝そべって日光浴をする人、芝生の上を転げ回り、声を上げて駆け回る
子供達、自由な雰囲気に美術館の庭だと言う事を忘れます。
芸術は人々の身近にこそ有るべきだ、という創設者 Knud W. Jensenの言葉
通りです。
カフェでおしゃべりしながら、ふと外のテラスに目をやると、
静かにスケッチをしているカップルがいました。とても良い風景でした。
http://www.louisiana.dk/dk
http://www.louisiana.dk/dk/Menu/Udstillinger/Pop+Art+Design
岡村 恭子
http://copenhagensmile.weebly.com/
デンマークの画家 Asger Jornの絵の説明を熱心に聞く子供達。
芝生の上からヘンリームーアの彫刻が子供達を見守っているようです。
草間彌生のインスタレーション「Gleaming Lights of The Soul」
PopArt Dsign展から。イームズチェア。
カフェにて。楽しいおしゃべりに花が咲きます。