2016年1月~3月
【きょうのクロスステッチ Vol. 324】 by 岡村恭子
VOL.324 思い出話からデンマークの義務教育の話になりました。
torsdag den. 28 januar 2016
先週までの厳しい寒さは何処へやら、南の方から暖かい気流が流れ込んで
気温が急上昇、庭一面を覆っていた雪もたちまち溶けてしまいました。
そして、雪解けの水分をたっぷり吸い込んだ土の間から早春を告げる花
スノウドロップの葉がツンツンと天に向かって顔を出し始めています。
草花たちも急に暖かくなって目(芽)をまん丸くしているみたいです。
さてさて、私は延江さんのブログの自他共に認める?愛読者、
彼女の明るい人柄そのままの文章にいつも “ 元気 “ をもらっています。
先日も『すごいぞ!ゼロ年生!』を微笑ましく読みながら、
https://www.stitchhouse.jp/hpgen/HPB/entries/1425.html
娘が幼稚園に通っていた頃を思い出しました。
今からふた昔以上も前のある日の事です。
幼稚園の先生から “ 日本デー “ をしたいので手伝って欲しいという相談に
一も二もなく快諾し、あれこれ準備をした当日、シーチングで作った
お揃いのエプロンをした園児たちが見よう見まねのカタカナで自分の名前を
書いてゆきます。クリスティーナ、ヘンリック…etc. みーんな大はしゃぎ。
テーブルに山積みの千代紙で折り紙をして…お昼は食べ易いようにと
串に刺した焼き鳥に決定。これには先生も大喜びだったなあ…。
コペンハーゲンの片隅のとある幼稚園のささやかなイベントでしたが、
幼い頃に体験した思い出は案外大人になっても覚えているものです。
ヘンリックやクリスティーナが日本好きになってくれたかな?
そんな身近な “ Learning from Japan “ が
『すごいぞ!ゼロ年生!』の子供達に繋がっている!
そう思うと嬉しくなります。
ところで、この ” ゼロ年生 “ という言葉にはてな?と思った方もいるのでは
ないでしょうか?
デンマークの義務教育は1年生から9年生までの一貫教育ですが、
それに付随してゼロ年生と10年生クのラスが設けられているのです。
どちらも自由選択で、ゼロ年生は幼稚園の年長さんクラスが小学校に設置されて
いるという感じです。上級生たちに混ざって過ごす事で一年生になる時に
スムーズに学校生活に馴染めるという利点があります。
10年生クラスは義務教育が終了後、進路を決めかねている場合などに有効です。
慌てずに将来をじっくり考える一年間です。
年齢にこだわらず個人差を考慮した柔軟性のある教育システムは
まず自分がどうしたいのか?という主体性を持った考えを育てます。
言い換えれば全て自分次第、義務教育を終了した頃にはそれなりに
しっかりとした考えを持てる様になります。
ストロイエですれ違う若者達がやけに大人に見えるのは
あながち見た目からだけでは無さそうです。
岡村 恭子
http://copenhagensmile.weebly.com/
小学校の校庭。0年生から10年生まで同じ屋根の下で学びます。
近所の幼稚園児に出会いました。何かの記念日で国旗を持たされていました。
家人が買って来た椿の鉢植えです。暖かくなったら庭に植えようと思います。
http://copensmile.exblog.jp/25297403/
今朝の庭から。スノウドロップが元気に顔を出し始めてました。