2016年10月~12月
【きょうのクロスステッチ Vol. 365】 by 岡村恭子
VOL.365 11月最後の週末雑記
ハイテク日本のウォシュレット考
torsdag den. 24 november 2016
デンマークはここ数日、クリスマスシーズン間近とは思えないくらい
暖かく穏やかなお天気が続いています。
キッチンに朝日が差し込んで思わず「ああ、眩しい!」…だなんて!
なんという贅沢でしょう。
ここは北欧なのです。ただでも太陽が遠い、低い、弱い の3拍子なのです。
終日雲が低くたれ込めて太陽の姿をついぞ見ないまま一日が終わってしまう。
そういうお天気が当たり前で、その暗さが北欧的などと半分自虐的に納得し、
北欧デザインの誕生にはこの厳しい自然環境があるからこそ…と
いうような定説に頷き、朝からキャンドルを灯して、これぞ北欧ライフなど
と言っているけれど、やっぱり晴れてくれると嬉しいに決まっています。
気持ちも軽くなります。
日照時間は『超』がつく程短いけれど、太陽の位置が低い分、真横から
サーッと鋭角的に差し込む日光は何だか神々しく感じられたりもして。
ここ数日は “ 朝のキャンドル” を灯す必要もありません。
どうやら11月も暖かい記録を作った様子です。
でもね、どうせ又いつもの北欧らしいお天気に戻ってしまうに決まっています。
今のうちに満喫しておきましょう。
今週末には町内の目抜き通りにクリスマスイルミネーションが灯されます。
エリックと彼の娘カトリーヌが子供二人を連れて遊びに来る事になりました。
手巻き寿司でもしようかな?とのんびり考えながら、
去年の春、彼女も一緒に東京に行った時の事を思い出しています。
到着早々カトリーヌがまず最初に感動したのは他でもない
「ウォッシュレット」でした。初めての体験に目をまん丸くしながらも
言葉少なに一言「すごい!」
デンマークにウォッシュレットはありません。その存在すら知らない人が
ほとんどです。正に未知との遭遇!というわけです。
日本では子供からお年寄りまで当然のごとくウォッシュレットを使いこなし、
清潔でハイテクな日常を送っている。この事実は世界的に見ても希有な
事なのだと改めて思います。どんな田舎に行ってもウォッシュレット!…
そんな国は世界中探しても日本だけです。
こんなに便利で清潔なアイテムがヨーロッパでどうして普及しないのだろう?
と不思議ですが、少なくともデンマークでは一流ホテルに行っても
従来のトイレしか見当たりません。悲しいかな我が家とて例外では有りません。
2020年の東京オリンピックで世界中の人がウォッシュレットを体験したら
たちまち “ 世界トイレ革命 “ が起きるかもしれないと
内心楽しみにしている所です。
岡村 恭子
http://copenhagensmile.weebly.com/
クリスマスシーズンを迎えたコペンハーゲンから。
今年のクリスマスマーケットはAmager torv とKg.nytorvで開催。
赤いクリスマス♡の下を衛兵が行進するのもコペンハーゲンらしい光景ですね。
こうして聖夜までの3週間街中がクリスマス一色に染まって行きます。