2016年10月~12月
【きょうのクロスステッチ Vol. 366】 by 岡村恭子
VOL.366 12月になりました。
クリスマスシーズンの開幕です。
torsdag den. 1 december 2016
今年のカレンダーも最後の一枚になりました。
冬至まであと3週間…暗い季節のクライマックスを迎えています。
目覚まし時計でイヤイヤ起きる朝7時、まだ外は真っ暗です。
そして、夕方4時には早々と日が暮れて漆黒に塗り込められた
深くて長い夜が始まってしまいます。
明るい季節に貪欲なまで日光を浴びる人々の気持ちが
今頃になって良ーく分かるというものです。
そんなまっ暗な季節にクリスマスが有って本当に良かった!
人々はアドベンツキャンドルを灯して聖夜を迎える準備をします。
そう言うと敬虔なカトリックの国のようですが、実際には
親しい人とクリスマスランチを楽しんだり、遠くに暮らす家族が
訪ねて来たりして、レストランもカフェも大忙しの超満員、
街中が暗いけれど明るい、寒いけれど暖かい…
華やいだ雰囲気に包まれます。贈る相手の事を考えながらプレゼントを
選ぶのも今頃の楽しみの一つです。
ギーッ…と、レンガ造りの建物の重たい扉を開け明るい店内に誘われた時、
街灯に照らされた昔ながらの石畳を歩いている時、それから通りすがりの
家の窓辺にキャンドルが揺らいでいるのを見かけた時、シナモン、
カルダモン、アニスにチョコレート…クリスマスの香りに包まれる時、
ふと、アンデルセンの物語の中に紛れ込んだような錯覚を覚えたりして。
これも暗い冬のマジックかも知れません。
我が家の庭の枯れ枝もクリスマスの電飾でおめかししました。
今年のクリスマス休暇には甥夫婦が幼い息子を連れて遊びに来ます。
チビちゃんにとっては初めて尽くしの北欧のクリスマス☆です。
いつか大人になった時に懐かしい思い出として残ってくれたらいいな…。
チビちゃんと言えば、先日はエリック家族が遊びに来て、一足早い
クリスマスランチを囲みました。何を食べたい?という質問に、
一も二もなく「SUSHI !! 」
6歳の子供からこんな答えが返って来るなんて時代は変わりました。
了解!みんなで作りましょうね。
そうしてキッチンでお寿司の材料を整えながらも和食の料理本のページを
それは楽しそうに開いています。
「これもこれも!全部美味しそう!」 何と言う素敵な感想でしょう。
今から30年前、私がデンマークに来た頃はデンマークの人にとって
和食は未知の世界、SUSHIなどは想像外でした。
良い時代になりました。
日本からやってくるチビちゃんもデンマークのクリスマス料理を沢山食べて
そして、デンマークを好きになってもらいましょう!
岡村 恭子
http://copenhagensmile.weebly.com/
クリスマスディスプレイが行く人の目を楽しませてくれます。
みんなで手巻き寿司の材料を切ったり盛りつけたり…。
お寿司というよりサラダのようです ^_^
クラーラ(6才)とヨハン(3才)の置き土産です。