2018年4月~6月
【きょうのクロスステッチ Vol. 429】 by 岡村恭子
VOL.429 デンマーク政府VS労組のベースアップ闘争。
軍配はどちらに??
torsdag den. 26 april 2018
今回の “ オープンステッチハウス+ “ も好評のうちに無事終了。
延江さんはじめイベントに関わったみなさまお疲れさまでした!
既に次回の開催を楽しみにしている方もたくさんいらっしゃること
でしょう。“ オープンステッチハウス+ “ がご縁でお友達の輪が
ますます広がったら素敵ですね。
前回のこのページでは初夏の陽気を喜んでいたというのに、
それも束の間、案の定?!瞬く間にいつもの気まぐれ天気に
戻ってしまいました。やっぱりそんなに甘くはないわよね。
わかっていたけれど…と、ため息混じりで、
あの日あの時、ひたすら日光浴を楽しんでいた人々の気持ちが
よーくわかるというものです。
https://www.stitchhouse.jp/hpgen/HPB/entries/1920.html
日本のGWに負けず?デンマークもこの週末は3連休です。
5月1日のメーデーはたくさんの人が集いお祭りのようになります。
毎年結構賑わうのですが、今年は例年以上に盛り上がりそうな気配です。
というのも、去年末から何と5ヶ月間に渡り、教職員組合や
医師看護師組合を中心にした大手労組がタグを組んで、
政府に対して労働時間短縮とベースアップを要求、賛同した参加者が
過去最高の規模にまで膨れ上がったのです。
このまま話し合いが決裂すれば過去最大規模のゼネラルストライキ?!
いやその前に雇い側がロックアウト?!!とメディアが煽り、
とにかく連日大騒ぎの末に、メーデーを目前にした本日、公務員給与の
8、1%のベースアップが決定して、たちまち和解成立です。
デンマークの公務員は人数も多ければ給与も世界最高レベルです。
一方、平均所得税率がおよそ42%、加えて消費税25%という
高税率のお国柄です。当然ながら公務員給与は税金から
分配するわけです。国民から得た税収をいかに上手く循環させるか?が
政府の腕の見せ所で、今回のベースアップも政府側が次年度の税収から
割り当て分を捻出できたということで、当事者以外の国民も概ね納得、
まずは一件落着です。
この国で暮らしていると『サービスを受ける権利』という言葉を耳にします。
納税の見返りに自分はどういうサービスを受けたいか?受けられるのか?
当然の権利として皆がそれぞれの立場で主張します。
国会の予算審議に対して国民の関心や要望も強く高く、
例えば、次年度の義務教育予算が削られると知るや、中高校生が集会を行い、
国会周辺をデモ行進を行います。生徒が国会議員を相手に意見を述べます。
そいう様子を見るにつけ、若い頃から個人の考えをしっかり持って、
主張すべきは主張する、そんな環境が整っているデンマークを羨ましく
思ったりしています
岡村 恭子
http://copenhagensmile.weebly.com/
真冬にも花をつけます。
名前が “ Japansk kirsebær “ = 日本桜 というのも嬉しいな。
咲き始めた春の花に突然大粒の雹(ヒョウ)が!!気まぐれお天気に一喜一憂です。
通りかかりに見かけた労働組合の集会風景