2018年4月~6月
【きょうのクロスステッチ Vol. 435】 by 岡村恭子
VOL.435 今日も快晴。家の手入れ日和です。
torsdag den. 8 juni 2018
夏至まで2週間になりました。
PM10:00、日没後も太陽の反射光で西の空は明るく、
あたりが透明なクリスタルブルーに染まります。
刻一刻と深まる蒼色の空に木立や家々のシルエットがまるで影絵のようです。
ふと、童話作家アンデルセンは切り紙細工も得意だったことを思い出しました。
それも、とても分かるような気がする夏の夜空です。
今日も晴れています。
ニュースでは、イチゴの栽培農家がこの陽気で一気に完熟となったイチゴの
出荷が間に合わないと嘆き、キャンプ場は芝の異常乾燥で焚き火禁止令を出し、
アイスクリーム屋さんはどこも長蛇の列!…etc.、といった具合で
世界情勢よりもお天気関連です。無理もありません。記録続きの日が続いて
かれこれ50日、いつまで続く?この晴天というのが人々の最大の関心事と
いうのも宜なるかな、というところです。でも、この猛暑もそろそろ峠を
越すのか?ひいやりとした空気が混ざるようになって、夕暮れ時には
長袖が恋しい。いつもの6月に戻って来たような気もして来たところで、
元気を出して家の手入れをすることにしました。
(デンマークではどの家もマメに手入れして住宅の保存に努めます。
冬はインドア、夏は外回り中心にD.I.Y. が常識です。)
あまり暑いと何もする気にならないし、かといって雨になったら
来年までお預けになってしまいそうな “ 夏版メンテナンス”
家人と手分けしてお互いに気になっている箇所に取り組もむことに
なりました。彼は簡易セメントを使う箇所の担当、私は庭に面した窓の鎧戸の
手入れです。まずは朝一番に町内のペンキ屋さんに走ります。
あれこれと材料の整ったところで、さあ、始めましょう!
我が家には各窓に鎧戸がついています。全部で何扉あるのかな?
少なくとも一階の庭に面しているのだけで10扉、スペインならいざ知らず、
陽差しを避けるどころか、少しでもたくさん外光を取り入れたい北欧では
非常に珍しい。住人の私たちも暑い日続きの今年でさえ、鎧戸で室内を暗く
するなんて思いもよらない。明るい季節は明るく。これが北欧ぐらしの基本です。
全然使わないけれど(無垢の木なので)放っておいたら老朽化が進む。
たまの手入れが肝要なのです。
一度に無理なので2、3扉から。
まずペーパーをかけて表面を綺麗にします。ホースで流して汚れを取り、
次にスポンジを防腐剤入りの水に浸し、一枚一枚良く洗います。
ここで下ごしらえ終了。乾かす間にランチタイム。
プラムの木陰の椅子に陣取って、お互いの進行状況を説明していると、
シジュウカラのつがいが代わる代わる低空飛行、いつになく忙しそうです。
そろそろ雛たちの巣立ちの頃なのでしょう。
その翌朝、巣箱が静まり返っています。チチチチというさえずりは
もうしません。雛たちが巣立っていった証拠です。
狭い巣箱から広い世界に羽ばたいていった小鳥たちの無事を願いながら、
何だか嬉しい朝でした。
岡村 恭子
http://copenhagensmile.weebly.com/
今日の庭から。
バラ、サルビア、シャクヤクの花、いずれも今が盛りと咲き誇っています。
カラカラ状態の芝生にたっぷり水を撒くのも日課です。
鎧戸のメンテナンス。一枚の扉に21本の横板。結構な作業量です。
オイル仕上げして終了!綺麗になりました。因みに、デンマークの
一般住宅の窓枠は木製なので、時々ペンキ塗りが必要です。