2018年7月~9月
【きょうのクロスステッチ Vol. 439】 by 岡村恭子
VOL.439 デンマークの夏休み 何もしない贅沢を味わう。
ヒュッゲなひと時がいっぱい!
friday den. 7 juli 2018
7月になりました。さあ、長いサマーホリデーの始まりです。
普段重宝している近所のパン屋さんやペンキ屋さん、花屋さんも
次々とお休みに入ってしまいます。
お互いに交わす挨拶も “ 良い夏休みを!”
冬の間から計画していた長期旅行に出かける人、ヨットやクルーザーで
海に出る人、趣味の世界に没頭する人など様々ですが、
都会暮らしの人の中にはサマーハウスやコロニアルガーデンと呼ばれる
手作りの庭で、わざとのように素朴で少々不便な暮らしを楽しむ人も
たくさんいます。
https://kolonihave.nu
https://kolonihave.nu/index.php/find-en-kolonihave/storkobenhavn
多忙な日常から解放されて、のんびりとした時間を好きなように過ごす。
どうやら、この国の人たちは“ 何もしない贅沢 “ を熟知しているらしく、
傍目にも羨ましいくらい自然体で満喫します。
日本でも話題になった “ ヒュッゲ “ という言葉は、デンマークの
夏休みの過ごし方にも星の数ほど垣間見えると実感します。
とにかく感心するのは彼らが休暇の時には休暇に徹底する事。
半端に仕事など混ぜたりしない。やってみるとわかるのですが、
何もしないでゆっくりするというのも案外難しく、貧乏性の私などは、
たかが午後のひと時を庭でシエスタ…などと気取ってみても、
目の端っこではしっかりと雑草の在り方や、壁のペンキの剥げ具合を
チェックしてしまう。
そうして、やれやれ、とか言いながらゴソゴソと動き出してしまい、
気がつけば夕食の支度をする時分になるまで、ペンキ塗りに精出してしまって
挙げ句の果ては ああ、くたびれた、というのがオチなのです。
さて、こうして街から人々が出て行くのと入れ替わるように、
ストロイエ近辺は世界中からやってきた観光客で溢れるようです。
行き交う人々の言葉も国際色豊かです。
時折、日本語が聞こえると、とても近しい気がして、思わず声のする方を
振り返ってしまいます。雑踏の中で他の国の言葉はかき消されても、
日本語だけはスーッと伝わってきます。言葉の力は素晴らしい。
デンマークには親日家が多くて、思わぬところで日本語ができる人に
出会ったりします。
この夏休みにデンマーク観光を計画している方は、是非とも
ハイ!=こんにちは ハイハイ!=またね! を活用して、
デンマーク人との交流を試してみてください。そうして、地元の人々に
混ざってゆっくりした時間を味わってみてください。
デンマーク観光の思い出は?と聞かれた時に
「公園での何気無いヒュッゲなひと時」と答えられたら素敵だと思います。
岡村 恭子
http://copenhagensmile.weebly.com/
コペンハーゲンは世界中から訪れた観光客でいっぱい!
ジャズフェスティバルも始まり、町中がスイングしています。
観光客で賑わっている通りから外れると、静かな雰囲気に包まれます。
猫ちゃんも人見知り?
今日の庭より。
白い紫陽花に赤いゼラニウム、紫色のラベンダーが夏の庭を彩ります。
プラムが青い実をつけました。紫色になるまでしばらくの辛抱です。