2018年10月~12月
【きょうのクロスステッチ Vol. 456】 by 岡村恭子
VOL.456 旅の荷をほどきながらの雑記
東京⇄コペンハーゲン=11時間
søndag den. 25 novemberr 2018
年に2回、桜の春と紅葉の秋、イイトコ取りの里帰りです。
東京 ⇄ コペンハーゲンの所要時間は直航便で約11時間、
両国間の時差は8時間です。
到着間際に腕時計の針を現地時間に合わせます。東京に向かう時は
早送りし、帰ってくる時には8時間戻します。
コペンハーゲンを15時に出発すると、成田空港に到着するのが
デンマーク時間の真夜中の2時。いつもなら深い眠りについている頃
だというのに、現地時間はすでに朝の10時です。
寝不足のまま眩しい陽光の下に降り立つ度、なんだか損したような
得したような? 狐につままれたような、奇妙な気分になります。
今回も盛りだくさんだったけれど、旅の思い出というのは少し時が
経ってからじわじわと蘇るもので、忘れた頃にふと思い出して
懐かしむ。美味しいお酒と一緒で思い出も時間の経過とともに、
味わい深くなってゆくような気がしています。
時間はたっぷりある!じっくりと反芻するように思い出を味わって
行こうと思います。
もう、買わない!と言いながら、ついつい買い込んでしまったあれこれで
パンパンに膨れ上がったトランクと一緒に成田を飛び立って11時間後、
賑やかな東京から戻ると、ああ、なんと静かなのだろう。。。
到着ロビーの壁面スクリーンに お帰りなさい、というメッセージ。
フローリングの床、すっきりと統一されたサイン表示、その中を進む
人々も静かです。一瞬、サイレントムービーの中にいるような気がして。
東京ではプラットホームも車内も、交差点も、デパートの中も、至る所で
何かしらアナウンスが流れている。一定のリズムとボリュームで
注意事項などを言い続けている。聞こうとしないでも聞こえてきてしまう
これらの音声。みんなは慣れっこだというものの、潜在的なストレスに
なっているような気がしますが、どうなのでしょう?
いつだったか、コペンハーゲンの朝は静かすぎて耳鳴りがする、という
友人を思い出したりしています。
空港からの帰路、どこからともなくサンタルチアを歌う少女合唱隊の
澄んだ歌声が聞こえてきたような気がしました。
聖夜までいよいよカウントダウンです。
岡村 恭子
http://copenhagensmile.weebly.com/
東京から朝日に薄桃色に染まった富士山を拝む。
信州 小布施にて。
紅葉が美しい。軒下に揺れる「 氷」の文字に、暑い日盛りの情景を
重ねてみる。何気ない消火栓にまで風情を感じるノスタルジア。
善光寺参りの際には必ずここでお線香焚いて、体の悪い箇所を治れ治れ、と
さすったりして、おばあさんの心境。獅子が可愛い。
オムライスオンパレード!