きょうのクロスステッチ
【きょうのクロスステッチ Vol. 522】 by 岡村恭子
VOL.522 北欧の明るい季節の徒然雑記
sondag den. 24 maj 2020
夏至まで あとひと月足らずとなりました。
日増しに、加速度的に、昼間が長くなってゆきます。
夏至を挟んだ5月10日前後から8月初旬までは
lysnatter (明るい夜)と言って、日没後も太陽の反射で
完全に暗くはならないのです。
透き通るような群青色の夜空に木々のシルエットが
浮かび上がる風景は、アンデルセンの童話の世界を彷彿とさせます。
明るい季節は小鳥たちも早起きです。
朝と言うのには早過ぎる3時頃からさえずり始めて、
その賑やかなさえずりに私も目が覚めてしまった。。。
lysnatterの夜が明けて、カーテン越しにミルク色の外光が
柔らかく部屋を包みます。
さて、毎回レポートしてきたデンマークのコロナ状況ですが、
みんなでルールを守って頑張ってきた甲斐あって、
扉が一枚ずつ開くように、少しずつ日常が戻ってきました。
25日からはドイツ、ノルウェーからの入国が許可になり、
3月14日以来2ヶ月半ぶりに国境封鎖が解かれることになりました。
(観光目的ではなく、細かい条件を満たした者に限ります。)
しかし、隣国のスウェーデンとの国境閉鎖は継続されます。
というのも、スウェーデンは集団感染という考え方で
自然に任せる方法を選択。
デンマークが緊急事態宣言をして概ねロックダウン状態だった期間も
ストックホルムのカフェやレストランはたくさんの人で賑わい、
羨ましいような、心配のような光景が広がっていました。
結果、コロナ感染による死者がデンマークは約560人に対して
スウェーデンでは約4000人という大きな差になって現れてしまいました。
(5月24日現在)
この数値からデンマーク政府がスウェーデンとの国境再開に
慎重にならざるを得ないのも仕方の無いことと言えそうです。
とにかく、一日も早くいつものように自由に行き来できる世の中に
戻って欲しいものです。
庭は日一日と緑が深くなってきました。
先日は、買い物カゴに野菜やお肉と一緒に小さなトマトの鉢植えを
突っ込んで、いそいそと帰宅、早速腐葉土のお布団に包まさせて、
只今、成長を楽しみにしているところです。
温室がないのでお天気の様子を見ながら、窓辺に置いたり、庭先に出したり、
こまめに水をあげていたら、ほらね、黄色い小さな花が咲きました。
赤い実がなったらサラダにしよう!
例の“ ノッポの杉の木“ を伐採した跡地には、ライラックとロニセラと
アオキを植えました。
https://www.stitchhouse.jp/hpgen/HPB/entries/2168.html
どれも庭に植っていたものを掘り返しての移植です。
家人と二人がかり、お互い腰を痛めないように注意しながらですが、
結構楽しい。上手く根付くか?ここにも毎日せっせと水やりしています。
この3ヶ月ほど、世界規模でCO2排出量が減ったおかげで、
数十年ぶりに上空の空気が澄み渡り、地球温暖化も小休止、
我が家の庭のライラックの花が長持ちしているのも、そのおかげに違いない!
でも、でも、飛行機が飛ばなければ里帰りできない。
飛行機が飛ぶようになればCO2の排出が増える。
ああ、限りないジレンマです。
岡村 恭子
http://copenhagensmile.weebly.com/
赤いトマトになったらサラダにしましょう!
庭のライラックが今年は見事です。
どれもこぼれ種から植えたのが成長しました。
PM10:00 の家の周辺。まだまだ明るい!