きょうのクロスステッチ

【きょうのクロスステッチ Vol. 742】 by 岡村恭子

VOL.742 デンマークの暮らし 3月最初の日々雑記

torsdag den. 6 marts 2025

3月に入った途端に春めいてきました。
明るく暖かい陽射しを受けて背筋も伸びる感じです。
ついこの間まで一日中薄暗くて憂鬱だったのが嘘のようです。
明るいというだけでこんなにも気持ちが朗らかになる。
北欧に暮らし始めてからというもの、季節を明暗で捉えるようになり、
地球が太陽に向かって地軸を23,4度傾けているということを
実感するようになりました。

⚫︎春一番の庭仕事
冬の間に堆積した松葉や落ち葉の間から小さな愛らしい花が顔を出して
春が来た事を知らせてくれる。寒く暗い冬を辛抱強く耐えて
土を割って葉芽を覗かせ、やがて太陽の方に顔を向けるように花を咲かせてくれる。
人間共が争いごとにうつつを抜かしていることなど素知らぬ風情で、
静かに音もなく可憐な花が微風に揺れている。
そんな様子に畏怖の念さえ覚えます。

花壇に膝まずいてラベンダーの古い株の根本をのぞいてみると
太い幹のようになっていて驚かされます。ローズマリーも数年経つと
野太くなり見た目にも優しいハーブという感じではなくなってしまうのです。
オレガノも至る所から出てきます。種を蒔いた記憶がないのですが、
増えすぎるので間違った場所から出てきたものは雑草扱いにして
根こそぎ抜いてしまいます。
ラズベリーも繁殖力が強くて少々困りもの。一体どうしたら良いものやら…
悩んでいます。他にもレンガ塀を伝うツタや地下茎で増えてゆく鈴蘭など、
これからの季節は花壇に潜り込んで、草花たちが共存できる環境を整えて
あげなくてはなりません。今のうちに増え過ぎた植物の間引き抜き作業を
しておかないと後々大変なのです。

⚫︎腰痛体操でダイエット!?
ふと思いついて古いスカートを出してみました。
かれこれ15年ほど前のお気に入りです。
ウエストがキツくなってしまいクローゼットの奥でひっそりしていたのを
引っ張り出して穿いてみたら、意外にもすんなりと収まったではありませんか。
思わずニンマリしながら、腰痛改善体操のオマケ効果に違いないと確信しました。

昨春、腰を痛めてしまった時のこと、何とか自力で治そう!とYouTubeを検索し、
数あるチャンネルから最も楽な方法=“ 寝ながらできる体操“ を選び、
さらにその中から簡単そうな数パターンを厳選、毎朝晩続けて10ヶ月経過、
最初は足を持ち上げるのも大変だったのが徐々に楽になり、
今では腰痛を気にかけずに過ごせるようになりました。おまけに
ウエスト引き締めにも効果的だったなんて、ちょっと嬉しい気分です。

今週末、2年ぶりの日本に向けて出発します。
その間このページはお休みさせていただきますが、
ひと月後、旅の思い出を皆さまにお伝えできることを楽しみに…。
それでは行ってきます!

岡村 恭子

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今日の庭から
早春の花がたくさん咲いて、春本番の到来を告げています。
旅から戻った時にはどんなかな?



【きょうのクロスステッチ Vol. 741】 by 岡村恭子

VOL.741 北欧の暮らし 氷点下のサバイバルでウクライナ情勢を思う。

onsdag den. 26 februar 2025

日増しに明るくなってきました。
外出から戻ると家の中が温室のように暖かい。
地域暖房によるセントラルヒーティングですから、
水道の蛇口を捻れば水が出るように、一度暖房のスイッチを入れれば
いつでも快適室温が保たれています。80℃の熱湯が市街地に張り巡らされた
地下配給管から各家庭に引き込まれています。使用済みのお湯は
再びエネルギーステーションに戻る循環システムです。
ところがつい先日のことでした。
寒い冬も家の中はポッカポカ〜と呑気にしていた私に凍える一撃!
サバイバルな一昼夜を過ごす羽目になったのです。

連日氷点下の日が続いていたある朝、
家人が首を傾げて、どうも暖房のパネルがぬるくなっているというのです。
触ってみると本当にすごくぬるい。こんな状態ではやがて室内が冷え込んでしまう。
どうしてかなあ?…とり急ぎ地下の地域暖房装置を点検しましたが、
私たちにできることは温度調節のノズルを左右に動かしてみるくらいです。
そうこうしている間にも暖房パネルがどんどん冷えてゆく。
繰り返すけれど、その日外の気温は氷点下10℃!
急ぎ、職人さんに窮状を訴えましたが最速で翌日の朝という非情な返事です。
こうして24時間のサバイバルが始まりました。
ダウンを着込み、暖炉を焚き、少しでも温めるべくキャンドルを灯し、
凍えそうなキッチンでピザを焼き、(オーブンを使っている間はキッチンがあったかい!)
焼き上がりを暖炉の脇で保温し、ワインで温まり、フィンランドの麦クッション
(50cmx15cm。750℃電子レンジ5分温め)で体を保温、その内に寒いのにも慣れて
キャンプのようだ、と楽しくなってきましたが、とにかく暖炉の火が落ちる前に
ベッドに潜り込み、その日は終了。
翌朝、職人さんが素早く作業に取り掛かる姿の何と頼もしいこと。
しばらくすると、おやっ?!キッチンが暖かく感じられます。
家人がパネルに手を当てがい「あったかい!」と喜びの声を上げました。
原因は外からの引き込み管が長年の間に堆積した不純物で詰まっていたのだそうです。
説明を聞きながら職人さんが名医に見えた瞬間でした。
こうして無事平穏な毎日が戻りましたが、
ヨーロッパに目を移すといつになく緊張感が漂っています。

2月24日でロシアのウクライナ侵攻から丸3年が経ちました。
改めて一日も早くウクライナに平和な日々が戻ってくるよう願うばかりですが、
そんな中、世界で最も影響力のある国USAの大統領による
数々の驚くべき発言の内容に私はのけぞってしまった。
西側諸国に背を向けてロシアと同盟国になったというのでしょうか?
戦争は理不尽なことばかり、どんなカタチであれ平和が戻って来ることが一番です。
アメリカが必ずしもNATOのパートナーであるとは言えなくなってきた今、
ヨーロッパ諸国は今まで以上にロシアに対する警戒心を強めています。
デンマーク政府も例外ではありません。
戦争をしないためにも自国の防衛力強化が必須ということを
丸腰で大国ロシアに立ち向かう弱小国ウクライナをバックアップしてきた
NATO 、EU諸国は痛感しているのです。

一日ぐらい暖房なしで文句を言ってはならないと我が身を戒めつつ、
毎日を安心して暮らせることの有り難さを思う今日この頃です。

岡村 恭子

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市庁舎前広場に旗めくウクライナ国旗。



筆者の部屋。暖房のパネルのある窓辺。



麦クッション。
首に巻いたり、膝に乗せたり、ベッドの足元に忍ばせたり。
レンジで温めるというのが面白い。












窓辺のホヤとマネーツリーの剪定。
ホヤは剪定した部分を適当にカットして水栽培、
マネーツリーは植木鉢に植えれば簡単に根がつきます。



【きょうのクロスステッチ Vol. 740】 by 岡村恭子

VOL.740 デンマークの暮らし 冷え込み厳しい日々雑記

onsdag den. 19 februar 2025

テレビで東北地方の記録的な大雪の模様を伝えていました。
豪雪地帯にお住まいの皆さんは毎日の除雪作業、
どんなにか大変なことと思います。
降り積もる雪も解けてしまえばあの苦労は何だったの?と言いたくなるし
辛いけれど、それでも春は必ず巡ってくる、と語る地元の人の言葉が印象的でした。
デンマークはここ数年暖冬で雨が多く北欧のくせに雪慣れしていない。
たまに雪が降ると車のスリップ事故がニュースになるというお粗末、
わが家も久しぶりの雪に振り回されました。

2月に入った途端に冷え込んで真冬のお天気が続いていました。
先週は氷点下10℃近くまで下がり、ゴミ出しに裏庭に出た瞬間にフローズン!
慌ててキッチンにかけ戻ったりしていた、そんな週末、久しぶりの雪となりました。
雪化粧した庭は冬らしくてとてもきれいです。
でも眺めてばかりもいられない。家の周囲の雪かきをしなければ…。
防寒スタイルでバケツに入れた溶雪塩を撒いていると通りかかった青年がニッコリ、
親指軽く上げて「イイね!」をしてくれました。
大抵の場合、塩を撒いておけば後の雪かきがスムーズなはずなのですが、
しかし今回は違った。多分気温が低すぎるせいでしょう。
撒いた塩が逆効果で、溶解した雪がそのまま地面に凍りついた状態に
なってしまった様子です。無駄骨でした…。仕方無し。
可能な限り雪を削ぎ落とし更に大量の塩を撒いてひたすら溶解するのを
待つことにしたのでした。そして、翌朝。
少し溶けてきた頃を見計らい今度は家人の出番です。
角地なのでL字にぐるりと雪かきシャベルで除雪してゆきます。
明るい青空が広がっています。小鳥が囀っています。
雪の間から早春を告げるエランティスの花が顔を出して
春がすぐそこまで来ていると教えてくれています。

ここ数日はカレンダーを見ながらちょっと心躍る気分です。
実は3月初旬から2年ぶりの日本旅行をすることになったのです。
前回はコロナ禍の直後で入国の際にワクチン接種の証明が必要だったり、
直行便が運休でフィンランドでの乗り継ぎを余儀なくされたりと、
制約があって大変でしたが、今回は面倒な手続きもなく、
直行便で羽田着なので気持ち的にもずいぶん楽です。
私たちは滞在中ホテル宿泊なので本当に観光客気分のお上りさんです。
前回は浅草にどっぷり浸かり“ 俄か浅草っ子“ になる。というテーマでしたが、
今回は旅の前半は横浜をベースに“ 俄かハマっ子“ になる予定です。
どんな旅行になるか?お楽しみは今しばらくお預けして、
長期間留守を前にやることが結構あり慌ただしく毎日が過ぎて行きます。
旅から戻る頃にはデンマークにも春が訪れていることでしょう。

外は今日も氷点下、でも青空が広がっています。
日一日と日照時間も長くなり、陽射しが明るさを増してきました。
太陽に元気をもらって、元気に一日をスタートしましょう。

岡村 恭子

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2月の街角から。
春が待ち遠しいコペンハーゲンです。






久しぶりに雪化粧した庭。
春を呼ぶエランティスの花が愛らしい。






寒い日のランチメニューから。
お好み焼きもピザも基本材料さえあれば
簡単で美味しいランチの完成!



【きょうのクロスステッチ Vol. 739】 by 岡村恭子

VOL.739 デンマークの暮らし メールも手紙もややこしいの巻

tirsdag den. 11 februar 2025

珍しく調子を崩してしまい、家事を怠けてゆっくりしていました。
お陰で元気回復、何はともあれ健康な毎日が一番!と痛感しています。
久しぶりに買い物に出かけると公園の生垣の中から
チュンチュンと賑やかな雀たちの囀りが聞こえてきました。
四季を敏感に感じ取る小さな生き物たちの息遣いに
明るい季節の兆しを感じとります。

ひと月程前、見知らぬ日本人青年が我が家を訪ねてきました。
誰だろう?首を傾げている私に開口一番、
「お久しぶりです。覚えていますか?」というでは有りませんか。
はて?ますます訝しげな私に20年ほど前に両親と一緒に来たとの事。
名前を聞いて思い出しましたが、当時4、5歳の男の子です。
会った記憶も朧で、懐かしい…というよりも見知らぬ青年という印象ですが、
兎にも角にも家の中に招き入れ、丁度食べようと焼きかけていた
パンケーキでお茶タイム、経緯を聞くと何度かメールしたが戻って
しまっていたそうです。当たって砕けろという気持ちで訪ねてきたとのこと。
私が買い物に出てなくてよかったね、もし留守だったら残念すぎると
笑いながら、思いがけない午前のひとときとなりました。

また、つい先日には友達とのメールのやり取りでお互いのメールが
戻ってしまうというトラブル発生。一体どちらのせいなのか?
それぞれの契約会社に問い合わせても埒開かず、今もすっきりしないままです。
お互いアドレスを2つ持っていたのでなんとかなっていますが、
危うくそのまま音信不通となってしまうところでした。
メールは便利ですが、今回のようなことがあると急に心細くなってしまう。
やっぱり手紙が一番!と言いたいところですが、こちらも問題多し…なのです。
先週のことです。数通の手紙が一度に届きました。
元気の無い時の手紙くらい嬉しいものはありません。急ぎ開封すると全て年賀状です。
2月に届く年賀状など聞いたこと無いし、消印が見えるのだけでも2024年12月30日、
2025年1月6日とひと月以上かかっている。
これには怒りを通り越して呆れ返ってしまいました。
現在、デンマークから手紙を送る場合、通常の封書や葉書以外は全てネット上で
支払いまで済ませなければなりません。書き込み完了した記入欄をプリントし、
スーパーやキオスクに有る郵便取扱い窓口に荷物と一緒に持ってゆくのです。
自分で勝手に貼ったりしてはダメ。
便利なのか?不便なのか?よく分かりませんが、プロセスを考えると億劫になります。

受けとる人の笑顔を想像しながら丁寧に宛名を書いて、記念切手を沢山貼って、
最後に“ Airmail “ の青いシールをペタン!としたら完成!…。
そんな小さな包みを家族や友人に送っていた時代が懐かしい。
自他ともに認める筆マメ人間だった私もなんとなく気の削がれる
昨今のメールと手紙事情です。

気持ちを切り替えましょう。
子供達は冬休みです。
今月末はタルを割って遊ぶ子供達のイベント=ファストラウンです。
元気な歌声が寒い冬を追い出してくれますように。

岡村 恭子

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1997年の記念切手シリーズ。
デニッシュデザイン、デニッシュ工芸デザイン、
建築家シリーズは全て使用して手元にないのが残念。



こんな可愛い漫画シリーズもありました。
デンマークの子供達のアイドルRasmus Klump



日本に手紙を認めると
最後にデンマークの旗とエアメールのシールを貼って
無事に届きますように…と投函したものです。



【きょうのクロスステッチ Vol. 738】 by 岡村恭子

VOL.738 デンマークの暮らし:
雨降りばかりの日々雑記 デンマークの人は傘なんてささない!

mandag den. 27 januar 2025

年明けからぐずついたお天気が続いています。
今日も雨…低く雲の垂れ込めた空を見上げてため息が出ます。
2025年幕開けの月から雨降り記録を更新してしまった。
でもね、重たい雲の上には太陽が輝いているのです。
晴れた青空を思い出して元気を出そう!
家人を誘ってストロイエ方面に出かけました。

デンマークの人は雨ふりでも多くの人が傘もささず、
ずぶ濡れのままバスに乗り込んで来ます。
もし傘をさしていた場合でも日本のように店先に傘立てなど無いし、
ましてや ” 濡れた傘がビニールカバーに包まれる“ 便利装置など無論ありません。
雫を垂らしたままショッピングです。
ロイヤルコペンハーゲン本店もそのままでOKです。
今回は還暦を迎えた友人に赤い色のプレゼントを探すのが目的でした。
色を限定して見て歩くのもなかなか楽しい。迷った挙句見つけたのは、
お料理好きの友人にピッタリのLe Creusetの赤いミニキャセロールでした。
プレゼントに包んでもらい満足して店を出ると、小雨だった雨が本降りに
なってしまっている。急げ!…。
コペンハーゲンは東京のように地下街で繋がっていないし、
アーケードにもなっていない!本当にずぶ濡れになるしかないのです。
それでもめげずに帰り道にはいつものアジアンマーケットに寄り道して、
最近ハマっている香港製のインスタントラーメンを買って帰宅、
火鍋風にピリ辛味噌仕立てのラーメンに舌鼓を打っていたら、
外が明るくなってきました。どうやら雨も一休みの様子です。
そういえば、
某日、日本の親友から一枚の写真が送られてきました。
そこには自宅の玄関先に佇む傘立てが写っています。
通りすがりのインテリアショップで見かけて購入したとのこと。
木製のシンプルなデザインを褒めたら、こちらの傘立てについて
聞いてきました。実は、日本の暮らしでは常識の” 玄関先の傘立て“ を
デンマークの一般住宅では全くと言って良い程見かけません。
我が家にもありません。
古いタイプのレストランなどには店の入り口付近にコートハンガー
があって、下の方が傘立てになっているというのを見かけるけれど、
傘を持ち歩く習慣のないこの国では必要とされないのでしょう。
我が家では濡れた傘は玄関ホールの石の床に広げて乾かします。
そう説明したら、屋内でそんなこととをしてカビないのか?と不思議がられました。
多分日本に比べて大気中の湿度が極端に低いのでしょう。
今の所、食品のカビ問題などもあまり聞きません。

そうこうしているうちに
2025年最初の月もあと数日を残すのみとなりました。
2月、如月はきっちり4週間だけしかないし、そうしたら
暦の上でも春が来ます。
弥生3月=春の幕開けが待っているのです。
雨だからとサボっていないで、
出来ることから春を迎える準備を始めようと思います。

岡村 恭子
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雨のストロイエから
丁度衛兵の行進に出会いました。
雨にもかかわらずたくさんの観光客が。
いつもは賑わうカフェの外のテーブルもひっそり。



今年の結婚記念日もすてきなブーケのプレゼント。
もう数えるのも大変な年月になりました



【きょうのクロスステッチ Vol. 737】 by 岡村恭子

VOL.737 デンマークの暮らし コペンハーゲンの乗り物事情

mandag den. 20 januar 2025

去年の秋のこと、その時期になるとスーパーに並ぶはずの
チューリップの球根が見当たらず、今に売り出すだろうと
思っているうちに時期を逃してしまいました。
春の花壇を元気に彩るチューリップの花が無いなんて寂しいけれど仕方ない。
例えチューリップは咲かなくても早春を告げる草花が土の中から
密かに出番を伺っている気配がします。もう少しの辛抱。。。
明るい季節の到来が待ち遠しい今日この頃です。

⚫︎コペンハーゲン公共乗り物事情
コペンハーゲン市内の主な公共乗り物はバスとメトロです。
我が家からはコペンハーゲン空港と旧市街地を結ぶバス路線があり、
とても便利に活用しています。
乗り換えなしでコペンハーゲン中央駅、市庁舎前広場、
ストロイエ、チボリ公園、はたまた青空マーケット(=Torvhallen)
にも簡単に行ける。空港までも20分足らずです。
平日のラッシュ時は4分間隔、週末でも5、6分間隔。
もう一つおまけで言うと最寄りバス停始発があるので必ず座れる。
実に私のためにあるような便利重宝なバス路線なのです。
全てがこの路線のようにスムーズに機能してくれたら良いのですが、
そうは上手く問屋がおろしてくれません。
時刻表通りに来ないばかりか平気で一台抜けてしまったりする。
特に郊外行きの本数の少ない路線(=高齢者の利用客が多い路線)に多く、
一台抜かされると待ち時間が半端じゃありません。
メトロもトラブルが頻発、年末には原因不明で全線ストップになってしまった。
完全自動運転のコンピューター制御装置が一斉に突然停止したとの事。
ニュースでは人気の無い寒々しいホームが映し出されているのみでしたが、
全線ストップってどういう事?車内にいた乗客はどうしたの?…と疑問符が並びます。
メトロの昇降エレベーター故障は日常茶飯事、運悪くそんな時に遭遇した車椅子や
乳母車利用者は気の毒ですが只々アンラッキーというしかありません。
それで思い出しけれど、数年前の某る日のこと、家人が王立劇場前広場の
バス停でいつも乗るバスを待っているのに一向に来る気配がない。
いつまで経っても来ないので調べたらその数日前にバス停が廃止されて
いたのでした。
コペンハーゲンの公共の乗り物事情は一時が万事こんな感じで、
書いていたらキリがありませんが、その割には不満の声が聞こえてきません。
どうやらこの国の人々は事交通機関の問題に関してはとても寛容であるらしい
というのが私の見解です。

朝8時、空が明るくなってきました。
これから日増しに日照時間が長くなってゆきます。
今日は久しぶりのお天気になるという予報です。
バスに乗ってTorvehallen まで買い出しに出かけよう!
岡村 恭子

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筆者愛用バス 5C のバス停風景。



この路線は30分に1本。
一台抜かされると1時間待ち。



買い物の帰り道。
グレーの空に枯れ枝が織りなす冬景色も美しい。



窓辺で越冬中のゼラニウムに小さな花が!



退屈な午後、筆者の部屋の壁など撮って見る。
未だに直らない我が性格に失笑。



【きょうのクロスステッチ Vol. 736】 by 岡村恭子

VOL.736 デンマークの暮らし 冬籠りの頃のレシピ紹介

mandag den. 13 januar 2025

冬至の頃に比べて日照時間が30分も長くなったそうです。
確かに晴れた日には太陽の位置が高くなってきたような気がします。
少しずつだけれど明るい季節に向かっている。
遠くに旅していた「太陽さん」が戻って来る…。
お帰りなさい!と言いたい気分です。

年明けからしばらくの間、冬台風のような荒れ模様の日が続きました。
そういう時には冷蔵庫の掃除日ね!などと言いながら献立に工夫します。
本日はそんな中から我が家の冬の暖かメニューをご紹介します。

⚫︎有り合わせの材料で作る「カタ焼きあん掛け焼きソバ」
材料 1 中華乾麺
   2 白菜、青梗菜などの菜葉類 あればモヤシなど、
   3 冷凍してあった自家製焼豚
   4 冷凍エビ
   5 ゆで卵 etc.好みの材料。
   6 砂糖、醤油、あればオイスターソース
   7 顆粒中華スープの素、水溶き片栗粉
作り方 
1 酒と生姜汁少々につけておいた解凍エビに片栗粉をまぶしサラダ油でサッと揚げる。
2 フライパンにサラダ油を熱し、あらかじめ茹でて水切りした
中華麺を素揚げする。(油は跳ねません。)
3 胡麻油をしいたフライパンで適当に切った野菜を炒め、6の調味料で
味を整え7を加え焼豚など調理済み具材を加え、とろみをつけて完成。
各種調味料などが手に入る便利な時代になりました。

⚫︎冷凍剥き貝で作る佃煮
年末のスーパーで見つけたアサリとシジミの間位の小粒の冷凍貝。
剥き身になっているからすぐにでも調理できそうです。
インターネットでアサリの佃煮を検索して作ってみたら、
これが実に美味しい仕上がり!
千切りの生姜をたっぷり加えて汁気がなくなるまで弱火で煮込んで完成。
アサリの佃煮と遜色ない美味しい佃煮ができました。
暖かいご飯に乗せて。晩酌のお供にもピッタリです。

⚫︎自家製焼豚
以前にも書いたのでレシピは省略しますが、
我が家は肩ロースのブロックを適当なサイズにまとめます。
2、3日タレに漬け込んだら焼き時です。
常備食としてスライスして冷凍保存し活用します。

他にも肉まんや春巻きなど、寒い時期だからこその手作りレシピが
我が家の食卓を彩ってくれます。
年明けから世界各地で自然災害を始め、あまり明るいニュースが
聞こえてきませんが、こういう時だからこそ身近な幸せに感謝し、
日々を大切に暮らしてゆきたいと改めて思っています。

岡村 恭子

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コツは麺を茹ででから揚げるという手間を惜しまないこと。
色々と試した結果スーパーで買える安価な中華乾麺が最適と判明。



パッケージを見たらヴィーナス貝という名前でした。
アサリ類の仲間だそうです。
たっぷりの生姜と一緒に酒醤油砂糖で煮詰めると美味しい佃煮の完成です。






焼豚は家人の担当です。不意の来客時にも重宝な保存食。



外は木枯らし…。そんな日は
暖炉を焚いて火の番をしながら四方山話に花が咲きます。

【きょうのクロスステッチ Vol. 735】 by 岡村恭子

VOL.735 謹賀新年2025  今年もどうぞよろしく!

mandag den. 21 januar 2025

新年明けましておめでとうございます。

元旦は朝から横なぐりの風と雨の荒れ模様、
一夜明けると気温が急降下という波乱万丈の予感がする
年明けとなりましたが、どうぞこの先は平穏無事でと願いつつ
今年最初のページをスタートしたいと思います。

元旦には我が家恒例の書き初めをしました。
各々が今年の漢字をひとつ選んで書きます。といったところで
おしゃべりしながら筆ペンを走らせてコピー用紙に書くのですから
お書き初めなんて言えないのかもしれませんが、
念頭に浮かんだ文字を書き記すと案外自分の思考が具体化して面白い。
今年は 飛 続 旅 希望 の四文字(五文字)が並びました。
改めて眺めるとそれぞれの想いや抱負が込められていて上出来です。
それにしても一文字で自分の気持ちを表現できるのですから
漢字というのは何と便利なんでしょう。
おまけに音読み訓読み、ひらがな、カタカナを組み合わせて
自由自在に文章を綴ってゆく。無限に組み合わせの可能性がある。
私たちには当たり前のことが、他の国の人から見たらファンタスティック!と
いうことになるのです。
お正月の話に戻ると、娘が幼い頃には親子三人で俳句を作って遊びました。
お互い見比べて笑い合った懐かしい思い出です。
天井を仰ぎ 5-7-5… 文字数を指で数えながら思いをめぐらせる言葉遊び。
言いたい事を17文字に収める言葉のジグゾーパズルです。
当時のをいくつか書き下ろしてみましょう。

9歳の カルタで始まる お正月  (娘が9歳の時の作品。)
彼方より 元気な声の お年玉  (当時は国際電話で新年の挨拶をしていた)
シャンパンの 音で始まる 北の春 (デンマークの大晦日の様子)
着物着て 寝ないで待った お正月 (実際には元旦になっていました)
初春の 食卓かざる ケニヤのサヤエンドウ (正月用に買った豆がケニヤ産)
他にも
お正月 臼な無くても 餅はある … なんていうのもありました。

幼かった娘には楽しみながら日本語が身につく良い方法だったかな?
今はデンマーク人の家族が加わったので俳句の代わりに書き初めという訳です。

大晦日、元旦と賑やかなうちに過ごして、2日からはもう平日です。
年明け一番の雪かきも終わってほっと一息、週明けには寒さもひと段落
という予報なので、そうしたら年初めの買い物に出かけようと思います。

今年も主婦恭子の極狭行動半径から見え隠れする
四季折々の庭の様子や街角トピックスなど身近な話題を
みなさまにお伝えしてゆこうと思っています。
本年もどうぞよろしく!

岡村 恭子

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お年越しと元旦の食卓から
ケーキを頬張りながらお書き初め



俳句といってもこんな感じです。
(亀の上にワニが乗って散歩する初夢で一句。)



【きょうのクロスステッチ Vol. 734】 by 岡村恭子

VOL.734 年末のご挨拶と50周年記念の本完成のお知らせ

lødag den. 21 december 2024

今日は一年で一番夜の長い日、冬至です。
日の出が8時38分、日没は15時39分。
遠く低く力の無い太陽がようやく顔を出したと思う間も無く
木立の向こうに隠れん坊してしまう、そんな日々も今日を境に
少しずつ明るい方向に向かってゆく。
そう思っただけで目の前が開けてくるような気分になります。

⚫︎O&M DESIGN 50周年記念の本が完成しました。
先週のことです。
エリックが何やら重そうな箱を抱えてやってきました。
お歳暮がわりにワインを持ってきたのかとニンマリしている家人に
満面の笑みでGlædelig Jul グレデリーユール🎄といいながら
箱から取り出したのは、何と!ワインならぬ一冊の本でした。
彼らの半世紀の歩みを纏めた記念本ではありませんか!
全く知らなかった!いつの間に?どうやって?と、目をまんまるく
する私たちを見て、エリックはちょっと得意そうにしています。

実は前々から50周年を記念して今までの仕事を一冊の本に纏めたいと
言っていたエリックと、1年も50年も一緒、日々の積み重ねの通過地点に
過ぎない。常に前を向いて新しいデザインワークに取り組んでゆくことに
意味があるとして、過去を振り返ることを良しとしない家人の間で
記念本の計画は平行線のまま中断していた…はずだったのです。
それが、なんとまあ、エリックが勝手に本にまとめちゃったよ!という感じです。
ページを開いて行くとそれこそ玉石混合で、彼らの代表的なコレクションから、
あまり自慢するようなものでも無いアイテム、はたまたデザイン提案時の
ラフスケッチや手紙類まで!もし、家人が途中で知ったら却下してしまったで
あろうものがたくさん散りばめられている。
でも、見栄や気取りというものが一切なくざっくばらんで何だか楽しい。
例えていうなら家族のアルバムを開いているような気やすさです。
エリックは手持ちの資料を山にしてデザイナーに託し、
家具にあまり造詣のない若手デザイナーが手がけたことで
先入観の無い自由でのびのびした構成になったのだと思います。
もし、家人が監修していたらきちんとまとまったかもしれないけれど、
よくある記念本の域を出ない新鮮味のない一冊になってしまったことでしょう。
とにかく、とてもO&Mらしさ満載の一冊となりました。
彼らを知るすべての人に見てもらいたいと思っています。

そうこうしているうちに今年もXmasがやってきます。
気候変動や政情不安など年を越す課題が山積みですが、
Xmasは平和でありますようにと願いつつ、
今年最後のページとさせていただきます。
今年もご愛読ありがとうございました。
皆様もどうぞ素敵なクリスマスをお過ごしください。

岡村 恭子
http://copenhagensmile.weebly.com/







今年のツリーです。
あとはツリーの下にプレゼントを置くばかり。






延江さんからチビちゃん達にXmasプレゼントが!









O&M DESIGN 設立50周年記念の本には
10月に発表された OM 50 の椅子をはじめ、
彼らの歴代のスタジオ風景なども掲載。



【きょうのクロスステッチ Vol. 733】 by 岡村恭子

VOL.733 デンマークの暮らし Xmasシーズンの日々雑記

lordag den. 30 november 2024

11月最後の土曜日です。
クリスマスイルミネーションが灯される日です。
この時期にしては珍しい風の無い穏やかなお天気です。
儚い程に弱々しい陽光がほんのりと街を照らして、
水彩画のような薄水色の空に飛行機雲が淡いピンク色の帯を描いています。
家の前の通りが賑やかになってきました。はしゃぐ子供達の声が聞こえます。
PM4:00、夜の帳が降り始めた空に楽隊の音が遠く響いてきました。
パレードが始まったのでしょう。今年もXmasシーズンの開幕です。
行ってみようかな?とも思ったけれど、
コロナとインフルエンザのワクチンを同時に接種したばかりなので
今回はおとなしく家でXmas準備をすることにして、
地下室からXmas用品の入った箱を運んでこよう!

Xmas用品の置き場所は階段を降りて直ぐの部屋の棚、お雛様セットの隣りです。
我が家の地下にはその他にも、家人の大工道具などが並ぶ作業部屋、
食料保存部屋、ランドリー、洗濯物乾燥部屋など全部で6部屋もあります。
引っ越してきた当時は地下室特有のすえた匂いがする薄暗くてちょっと怖い場所でした。
煤払いから始まって少しずつ手を加え塗装し直し、レイアウトを変えたり、
DIYを繰り返してようやく現在の状態になりました。

この家のオーナーは私たちで3代目です。
家人と私が仕事部屋にしている二つの小部屋は
住み込みのお手伝いさん達の部屋だったそうで、クローゼットと
小さいながらも専用の洗面コーナーもあります。
キッチンの隅に有る備え付けベンチは彼女達が食事したり、
ジャガイモの皮を剥いたりする場所。当時、こういう家の子供達は
両親ではなく使用人に面倒を見てもらうのが普通で、
学校の宿題などはこのキッチンのベンチでしていたのだろう、
というのはエリックの解説ですが、私たちが住み始めてからも
小学生だった娘がやっぱりそのベンチで宿題をしていたのを思い出します。
他にも通いの庭師などが複数いたのだと聞くと、愚痴りながらもできる限り
DIYで頑張っている自分たちを褒めたい気分です。
そういえば、遅れていた外壁修繕工事が始まることになりました。
https://www.stitchhouse.jp/hpgen/HPB/entries/2638.html
当初の計画がズレて一年中で一番暗い時期になってしまいましたが、
天気予報では日中は氷点下ではなさそうです。職人さんの手がかじかんで
レンガを落としたりしないよう願いつつ、懸念していた
外壁メンテナンスが年内に完了してくれそうで一安心です。

住宅も生きている。
2年後には築90年を迎える「ヤコブセンの家」は夫婦二人三脚のDIYと
時には職人さんの腕を頼りにこれからもエンドレスで続いて
行きます。

岡村 恭子

http://copenhagensmile.weebly.com/







去年のクリスマスパレードより。



薄水色の空に淡いピンク色の飛行機雲。
数分後には日没。夜の訪れが早い。



クリスマス用品の中から。
毎年必ず飾る友人の手作りアイテム。



右奥に洗面スペース、
昔はデスクの場所にベッドが置かれていたそう。






地下のDIY一例。
大変だけどキレイになった時の達成感も大きい。


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