きょうのクロスステッチ
【きょうのクロスステッチ Vol. 593】 by 岡村恭子
VOL.593 秋晴れのコペンハーゲン 運河沿いの散歩道
torsdag den. 28 oktober 2021
日一日と秋の深まる中、久しぶりに延江さんと
おしゃべりランチをすることになりました。
当日は朝から爽やかに晴れ渡って、これ以上望めない
最高のお散歩日和となりました。
今回は秋深まるクリスチャンスハウンからスタートです。
一帯は開放的で自由な空気が漂うコペンハーゲンのオアシス。
運河沿いには歴史の重みを感じるレンガの建物が並び、
おしゃれなブティックやカフェ、美味しいパン屋さんなどが
軒を連ねています。
橋上の丸太のベンチでタブレットを開いている女性、
その隣でランチのサンドウィッチを頬張る学生、
枯れ葉舞うベンチで新聞を広げる紳士、
石畳で鳩に餌をあげている老人、
その横をスケボー少年がすり抜けてゆく。
皆それぞれの時間を満喫している。
ここだけは時計の針がゆっくり進んでいるみたい。
対岸(旧市街地セントラル)の喧騒が嘘のような別天地です。
枯葉がカサコソと乾いた音を立てる石畳をさらに運河沿いに
海に向かって行くと、王立アカデミーのあるHolmenに出ます。
その一帯のウォーターフロンでは、ここ数年開発が進んで
新しい居住区が次々と完成、プライベートハーバー付きという
高級物件もあって、ちょっと私の好みじゃないな、なんて
勝手なことを言いながら、冷やかし半分に見て歩くのも散歩の
楽しみの一つです。
面白いことに、そんな高級住宅群が立ち並ぶ通りを隔てた反対側には、
1970年代に世界中のヒッピーの憧れの地だったクリスチャニア居住区が
広がっています。今でもその周辺は見た目も “ 自由人“ たちが闊歩しているけれど、
そんな両極端なライフスタイルの居住区が、お互い拒絶すことなく
共存している。誰も文句を言わない。否、そういう環境を好ましいと
思っているようにも見えます。そのおかげか?
かつてヒッピーの溜まり場でしかなかったクリスチャニアが市民権を得て、
彼らなりの秩序を保ち生活向上を目指している。
もう以前のような単なるヒッピーの溜まり場では無いよ、と言っている。
独特の文化を発信して人気があり観光地にもなっているのです。
今やクリスチャニアの住民になるのも大変で、なかなかに狭き門だと聞きました。
他にもコペンハーゲンは東西南北、どの区域にもそれぞれ特徴があります。
人種や文化が混在融合しているところが魅力の一つかもしれません。
分け隔てのない自由な空気と共存の精神が、コペンハーゲンという街の
魅力なのだと改めて思います。
取り止めのないおしゃべりをしながら、運河沿いにぐるりと回って、
Nyhavn からKgs.Nytorv、さらにストロイエからお馴染みの
Nørreportまで、途中ショッピングも楽しみながらの散歩に
ぴったりの半日コースです。
気づけば夕暮れ時。トートバッグがずっしり重くなってる!
ああ、楽しかった〜。
次回はクリスマスマーケットでね。延江さん!
岡村 恭子
http://copenhagensmile.weebly.com/
晩秋のコペンハーゲン。
秋色に染まった美しい風景が広がります。
クリスチャンスハウンの街並みを抜けて
新しくできた橋を渡ってニューハウンを望む。
観光客が戻ってカフェも賑わってきました。!
今回のランチはPACKHOUS
https://www.facebook.com/thepackhousecph/
オーガニックな野菜とドリンクに自家製パン。
気軽なブレークタイムにおすすめです。