きょうのクロスステッチ
【きょうのクロスステッチ Vol. 605】 by 岡村恭子
VOL.605 デンマーク政府の決断 : コロナ収束宣言
日常を取り戻そう
torsdag den. 27 januar 2022
デンマーク政府は1月末日をもってコロナ感染防止対策を
全面解除すると宣言しました。
国民の約70%がワクチン3度目接種を済ませ、65歳以上に至っては
ほぼ100%の人が3度目を終えていること、12歳以下の子供の接種も
順調に進んでいること、いまだ感染者は多いもののオミクロン株は重症化
することが極めて少ない事がデーターで証明されたのを受け、
従来のインフルエンザ流行時と同等と見なし、通常の社会的機能を
復活させるというものです。
レストランやカフェはもちろん、遊園地に動物園、映画館や劇場なども
全てオープンしますから、冬休みを目前に控えた子供達にも嬉しい
ニュースとなりました。
旅行代理店や観光地、ホテルはじめ宿泊施設はイースターホリデーの
集客に期待が高まり、コロナ禍で疲弊した経済を立て直そうという
今回の政府の判断を歓迎しています。2年前、いち早く国境閉鎖に
踏み切った時と同様、デンマーク政府の一貫性のある政策と決断には
見習うべき点があるような気がしています。
… もう、マスクの着用義務も無くなるんですって?!…。
外出時のマスク着用もすっかり板について、公共交通機関や
スーパーなどではマスクをするのが当然という日々を二年間も
続けてきたおかげで、人々もすっかりマスクに慣れたし
安心感も大きかったので、これだけはもう少しの間、続けて欲しいと
個人的には思うけれど、この国の人たちはさっさとマスクを外して
しまうだろうなあ。
それも仕方ない…と、気を取り直して買い物にゆく途中、
隣家の前にクリスマスツリーが横たわっているのを見かけて
そうだ、明日はツリーの収集日!ということを思い出したのでした。
クリスマスツリーは ” 腐葉土ゴミ” に分類されます。
ゴミの分別が年々細分化されて来たにも関わらず、
相変わらず分別しにくい場合が多くて、例えば開口部のプラスティックが
取り外せないガラス容器とか、紙のラベルが剥がれないプラ容器など、
その度に水に濡らしてみたり、ドライバーのようなモノでこじ開けたり
してみるものの、どうしても大雑把になってしまう。
分別しやすいよう工夫された日本製品(特に食品関係)の容器を少しは
見習って欲しいと思う。そんなデンマークですが、こと” 腐葉土ゴミ” に
関してはちょっと褒めてあげたい。
春から秋にかけて毎月一回の収集日以外にも、大型コンテナの貸出システム
があり、庭木を伐採した時など気軽に利用できます。
自宅までコンテナを運んでくれて、いっぱいになったら集積場所に運んでくれる。
無料サービスというところが素晴らしい。
そして、年に一度の特別な” 腐葉土ゴミ”の日、それがクリスマスツリーの
収集日なのです。クリスマスから丁度ひと月、すっかりくたびれた様子のツリーに
ご苦労様をして、我が家のツリーも収集車に持って行ってもらいました。
腐葉土に戻り、新しいモミの木を育ててくれることでしょう。
岡村 恭子
http://copenhagensmile.weebly.com/
一年に一度の記念日に…。
いつの間に買って来たのか?家人が
ハイ…と差し出したチューリップの花束。
お礼に夕食は好物のスパゲッティーミラネーゼ
通称=トンカツスパで乾杯!。
隣家も同じようにツリーとゴミ出し。
このように出しておくと収集車が来てゴミ容器を空にしてゆく。
まだまだ冬景色のコペンハーゲンより。(1月25日撮影)