きょうのクロスステッチ
【きょうのクロスステッチ Vol. 609】 by 岡村恭子
VOL.609 冬の終わりの日々雑記
お雛様を出しながら思い出すことなど。
torsdag den. 25 februar 2022
2月が瞬く間に過ぎようとしています。
日増しに明るさが増して来ました。
ステッチハウスのページにもイースターエッグや
可愛いひよこのモチーフが並んで「春よ来い!」と言っているみたい。
https://www.stitchhouse.jp
今週末はお天気が良くなるという予報です。
春一番の庭仕事が待っています。
2月の最終日曜日は冬休み恒例イベント“ Fastelavn” です。
凍えるような冬景色の中、思い思いに仮装した子供たちが
元気に歌い踊り、お菓子の詰まった樽わり競争に興じる姿は、
冬の終わりを告げる風物詩なのですが、ここ数年様子が違います。
暖かいのです。雪が降らないのです。今年は例年に増して暖かい。
記録的な豪雪に見舞われた北海道や日本海沿岸地方の様子を見るにつけ、
気候変動という言葉では間に合わないような気がしてきます。
(冬景色の中でのFastlavnの様子↓)
https://www.stitchhouse.jp/hpgen/HPB/entries/755.html
そんな雪の降らない暖かい冬が過ぎて、
あと数日すれば今年のカレンダーも3枚目になります。
暦の上にも春が訪れます。
先日は家人と一緒にお雛さまを出しました。
この雛飾りは、生後8ヶ月の娘を連れて里帰りした際に、
初節句にと両親が揃えてくれたものです。もう30年以上も昔のことです。
運び易いようコンパクトな親王飾りにしたとは言うものの、
台座や金屏風など含めると結構なボリュームです。どうやって運ぼう?
当時はデンマークで調達不可能な食材や書籍などが山ほどあって、
帰る度に段ボールに詰めては別便で送っていましたから、
お雛さまもそれらと一緒に送れば…という意見が聞こえたかどうか?
大切だから手荷物にして持ち帰ると、家人自ら宣言したものだから、
さあ大変!
幼い娘と雛飾り一式、両方とも落とさないように、壊さないようにと。
無事に帰宅した時はヘトヘト状態になってしまったのでした。
…あははー、俺たちも若かった…、と当時を思い出して笑いながら。
それも今では楽しい思い出です。
実に思い出は時間の経過とともに楽しく蘇ります。
ひな祭り同様、一年に一度巡ってくるバレンタインデーには
毎年綺麗なカードを送ってくれる心優しいお友達がいます。
20年来の友人とはいうものの、実際に会ったのは数えるほど。
それなのにカードが届くたび、懐かしい気持ちなります。
そればかりか、封筒に書かれた差し出し住所を眺めていると、
彼女たちが暮らしている街を身近に感じられるから不思議です。
世界中を巻き込んだコロナ騒動もようやく終息の兆しが見えてきました。
今年は久しぶりの里帰りができるかな?
そしたら彼女の住む街まで足を延ばしてみようかな?
お雛さまを愛でながら、行きたい街、食べたいものに
あれこれ思いを巡らしては夢想しています。
岡村 恭子
http://copenhagensmile.weebly.com/
今日の庭から。
春の兆しを感じる柔らかい日差しに桜の花芽も膨らみ、
芝生の間から咲き始めた黄色いクロッカスが愛らしい。
紫陽花の花頭を摘み取って成長を促します。
祖父母の孫娘を思う気持ちが伝わるような、
優しい表情のお雛さまです。
桃の花の蕾も膨らんできました。
今年のバレンタインカードもステキです。