きょうのクロスステッチ
【きょうのクロスステッチ Vol. 611】 by 岡村恭子
VOL.611 春の庭仕事 : 頑張りすぎに御用心!
torsdag den. 10 marts 2022
三月に入ってからずっと晴天の日が続いています。
でも、いつものように晴れ晴れとした気分にはなれません。
一日も早くこの青空のように明るい日々が戻るように、と
祈りながら、元気を出して春の庭仕事を始めようと思います。
まずは、通称 ”小さな引っ掻きシャベル“で、植え込みに堆積した
落ち葉や苔をこそげ取ってゆきます。
日陰の土はまだ凍っていてシャーベットみたい、シャカシャカ音を
立てながら塊になった苔土がポロリと剥がれるように取れます。
シャカシャカポロッ、シャカシャカポロッ…と、気持ち良い。
苔の下からムスカリやアネモネの小さな芽が沢山顔を出しています。
調子に乗ってどんどん藪の中に侵入、地面を張うツタを引っ張っては抜き、
こぼれ種で発芽したライラックの新芽も見かける側から抜いてゆく。
せっかく根付いたのに可哀想な気もしますが、上手に育てるために
不要なものは捨てる。いわば庭木の ” 断捨離” です。
少しスッキリしたところで、お次は薔薇のメンテナンスです。
数日前に冬の間堆積したゴミを掃除し、根元に日光が当たるように
したばかりです。成長期に向かう三月から肥料を上げると
花付きが良いらしいので、例年より早めに肥料を与えてみようと
思います。隣家のご主人は薔薇を育てるのが上手で、
季節になると垣根ごしに大輪のバラが見える。羨望の眺めなのです。
我が家のバラももっと大きく綺麗に咲かせたい!
そう願いながら、根元に肥料を撒いてゆきます。
ついでに周辺のラベンダーも短く切りそろえ、
鈴蘭は地下茎を掘り起こし間引きしてゆく…etc.etc.
目につく側から手を動かし、ひたすら土と格闘して
気づけば夕方になってしまった。
夫婦でよく動いた、と大満足でその日は終了です。
さて翌朝です。ベッドから起きようとして…痛っ!
動かした瞬間に右半身に痛みが走り、体が持ち上がらない。
最初の一歩が出ない。痛さに腰を曲げてじっとしたまま動けない!
なんとも情けない姿になってしまいました。
「歳を取ったら1時間働いて2時間休憩。」という言葉を思い出しました。
無理をしないように、と肝に銘じていたはずなのに。
自分の年齢をすっかり忘れて、一日中体を動かしたのがいけなかった。
腰を曲げて歩く私を傍目に笑いながら、手際よく食事の片付けをする家人に、
この調子ならもう少し腰曲げていようかな?と密かに企んでいます。
岡村 恭子
http://copenhagensmile.weebly.com/
青空の広がる街角風景より。
道路にガラス窓の光が反射してきれいです。(Købmagergade)
運河沿いのベンチでのんびりと日向ぼっこをする人達。(Gl.strand)
庭仕事で忙しい?筆者
カゴの中に入れていた松ぼっくりや木の実も日光浴。
庭の隅に咲くミニ水仙とミニアヤメが可愛らしい。