きょうのクロスステッチ
【きょうのクロスステッチ Vol. 614】 by 岡村恭子
VOL.614 我が家のワーゲン物語り&甘いお菓子の物語
torsdag den. 31 marts 2022
日本から桜便りが聞かれる頃となりました。
春ですね。
デンマークは昨日今日と冷え込んで、
庭の植物たちも首をすくめています。
⚫︎どんなに冷え込もうと、夏時間に切り替わって日増しに明るくなり、
気分も軽く、久しぶりに家人の愛車をガレージから出してあげよう、
ということになりました。
クラシックというにはおこがましいけれど、流線的なボディーが
とても魅力的な1963年型ワーゲンです。
内装はもちろん、部品や車体のカラーも全て当時のオリジナルのままです。
あまり乗らないお陰でとてもいい状態で保存できているのが自慢?です。
国産車の生産をしてこなかったデンマークでは
お隣の国、ドイツのフォルクスワーゲンは手軽な大衆車の代表でした。
1960年代には街を走る車のほとんどがワーゲンというほどだったそうです。
その丸いフォルムからBOBLUN = BUBBLEという愛称で親しまれ、
今でも同名の同人誌が発行されています。夏にはBOBLEN愛好家たちが集まり、
お互いの車を自慢、海岸線をマーチングをするイベントも開催されます。
CO2排出規制の厳しい中でも、お目こぼしをもらっている感じです。
これからの良い季節には近所の海岸まで出掛けたいな、と思っています。
⚫︎デンマークに来たばかりの頃のこと、
ホームシックから無性にイチゴのショートケーキが食べたくなりました。
町中を探したけれど、どこにも見当たらず、というより、そもそも
日本のような” ケーキ屋さん” が無いと知った時の落胆は忘れられません。
じゃあ、どこでケーキが買えるか?というとパン屋さんです。
ただし、私が思い描くような(=日本のケーキ屋さんにあるような)
お菓子とはほど遠く、生クリームと思って食べるとメレンゲだったり、
柔らかいカステラかな?と思うとやけにどっしりした生地だったり…、
その度にガッカリして、この国の人たちに日本の美味しいケーキを
食べさせたい!と切に願ったものです。
今思えば、私のお菓子作りの原点もその辺にあったのです。
とにかく食べたい一心で作り始めた。
苺のショートケーキも、シュークリームも!自分が食べたいから。
必要は発明の母ではないけれど、お陰で今ではこの2アイテムは
目を瞑っても作れる、と自画自賛です。
話を戻して、そんな私も時の経過と共にコッテリ&どっしりしたケーキが
美味しいなあ、と思うようになったから不思議です。
それに、何と言っても ” デニッシュ“ の本場なのです。
ベーカリーのデニッシュペストリーはどれも美味しいし、
お店によってさまざまな工夫と特長を出している。
日本のタカキベーカリーのアンデルセンはコペンハーゲンにも
出店していて人気があります。
デンマークのペストリーが日本に渡り、味も見た目も洗練されて
再びデンマークに里帰りしたようで素敵だな、と思います。
岡村 恭子
http://copenhagensmile.weebly.com/
久しぶりの外出?
トコトコ走り出した後ろ姿が可愛い。
BOBLENの会員なので季刊誌が届来ます。
最近はケーキ屋さんも見かけるようになりました。
1ピース 平均40kr. 約700円と高め。
デンマークの子供用バースデーケーキ
通称Kagemand(ケーヤマン)=ケーキ君orケーキちゃんです。
我が家特製ケーキはこんな感じ。