きょうのクロスステッチ
【きょうのクロスステッチ Vol. 617】 by 岡村恭子
VOL.617 日本のパン屋さんからの贈り物
「お花見」が「HANAMI」になって花開く🌸
torsdag den. 28 april 2022
月最後の週末となりました。
日増しに気温が上昇、気持ちの良い季節を迎えています。
庭の桜は八分咲き、この週末には満開となりそうです。
プラムや洋梨の白い花もきれいに咲き揃い、垣根や庭木も新緑の衣が
日増しにその鮮やかさを増してゆく。
北欧の春はいつだって大急ぎでやって来て、瞬く間にクライマックスを
迎えてしまう。そして、気づいた時には夏になってしまうのです。
もう少しゆっくりしても構わないのに…。
薔薇の根元の雑草が気になるし、不規則に増え続けるラズベリーも
植え替えなくてはならないし、キッチンガーデンも整備しなくては…、と
庭の事で頭がいっぱい!楽しいけれど忙しい季節の到来です。
そんな春うららな一日、
Langelinieランゲリニア(=人魚の像のある海浜公園)まで
お花見に出かけよう!という事になりました。
日本のアンデルセンベーカリーが寄贈した桜が立派に成長して、
今では桜の名所になっているのです。
先週末には恒例の桜フェスティバルが開催されました。
コロナで中止になって以来、2年ぶりとあって当日は大盛況だったそうですが、
私たちはイベント後の ” 静かなお花見“ を楽しむことにしました。
風のない穏やかなお天気も幸いしてまさに満開!
起伏に富んだ斜面が一面淡い桜色に染まっています。美しい風景が広がる中、
子供達が歓声を上げて花吹雪のスロープを転がるように駆けて行きます。
桜の木の下で憩う人、インスタ映えのする場所で楽しそうにポーズを決めて
撮影し合う少女たち…、思い思いに桜を愛でる「OHANAMI」は、
日本のパン屋さんからデンマークの人々への素晴らしい贈り物になりました。
お花見にゆく道すがら、コペンハーゲンは水の都なのだ!と改めて実感しました。
というのも、バスやメトロ利用だと徒歩を強いられるランゲリニアが、
水上バスで行くと“超“が付くほど簡単だということが判明したのです。
水上バスが行き交うのは見慣れた景色ですが、利用するのは実は今回が初めて。
どんな感じかな?…。
クロムイエローの小型フェリー(乳母車と自転車と車椅子ごと乗り込める)が
ゆっくりと水を切って進みます。途中オペラやニューハウンで利用客乗降するので、
のんびりとした印象ですが、信号も交通渋滞も無いので快適そのものです。
ずんぐりした外観に似合わず、船内は思った以上に広々しています。
水の上から眺めると見慣れた景色も新鮮に映ります。
時々デッキに出て写真を撮ったりして、すっかり観光気分満喫しながら
そうこうするうちに桜の公園ランゲリニア入り口に到着しました。
お花見場所に横付け!です。
通常のバス料金で即席観光気分も味わえてとても得した気分。
お花見の後は、のんびりと旧市街地を散策、家人のオフィスのあった
通りなど懐かしく眺めなながら(現在家人のオフィスは海岸通りに移転)
お花見と水上観光の一石二鳥の半日観光は無事終了したのでした。
岡村 恭子
http://copenhagensmile.weebly.com/
下り線とすれ違い。
いかにも丈夫一式なコンパクトデザイン、クロムイエローが青空に映えています。
子供たちもデッキに出て楽しそう。
水上からのニューハウンの眺め。観光気分満点です。
淡いピンク色に彩られたランゲリニアの桜。
1995年アンデルセンベーカリーから寄贈の記念プレート。。
我が家の庭から。
画面手前はプラム、その向こうに二年前に植えた桜の花。
夕暮れ時、白い花が浮かび上がるようで格別美しい。。