きょうのクロスステッチ
【きょうのクロスステッチ Vol. 620】 by 岡村恭子
VOL.620 デンマークの暮らし
マラソンの応援とコペンハーゲン住宅事情
torsdag den. 19 maj 2022
夏至まであと一月余りとなりました。
北欧は明るい季節のクライマックスに向かって真っしぐら!です。
そんな明るい週末、恒例のコペンハーゲンマラソンが開催され、
多くの参加者で盛り上がりました。
それにしても、一瞬で通り過ぎてしまう(特定の応援したい)選手を
どうやって応援するのか?と首を傾げていたら、そういう場合は参加者の
登録番号をアプリで検索すると、現時点の通過状況や特定した場所の通過予定時刻が
わかるのだそうです。お陰で待ち時間のロスも無く、お目当ての選手を見逃すこと無く、
確実に応援ができるというわけです。
さてさて、このワタクシ。
マラソンならぬ自転車に乗るのを諦めてからもうすぐ一年になります。
以来、買い物はもっぱら徒歩ですが、重たいアイテムをオンラインで
注文デリバリーするようになってからは日々の食料品など、
小脇に抱えられる程度の買い物で済むようになりました。
今日も夕食の献立に見合った材料を求めて散歩がてら、
ちょっとそこまでお買い物です。
家々の庭に咲くライラックが甘い香りを放っています。
初夏の風が吹き抜けて行く小道を行くのは気持ちが良くて
もしも口笛を吹けたら、そっと吹きたくなるようなそんな気分で、
しばらく行くとバス通りに出ます。
この通りを真っ直ぐ3kmほどで旧市街地です。
ナショナル銀行や国会議事堂のある辺りまで、ずっとメインストリートの
賑わいが続きます。道路沿いの歴史を感じる煉瓦の建物は一階部分が
カフェやブティックなどの商業スペース、二階以上は分譲住宅になっています。
間取りも広さも色々ですが、時代がかった外観とは対照的に内部は
リノベーションされて、リビング雑誌に出てくるようなインテリアだったりします。
殆どの場合、中庭が有って住民の共有スペースとして子供の遊び場や住民専用の
憩いのコーナーなどに活用されています。この周辺(私がいつも散歩する周辺)は
利便性も良く、人気が高くて入手が困難だと聞きました。
中でもベランダ付きの物件は、それだけで不動産価値も上がるらしく、
新たにベランダを設置する工事も頻繁に見かけます。
確かに、都会のアパートに暮らす人にとってベランダは
庭がわりに楽しめる住まいの小さなオアシスと言えそうです。
思い思いに寛ぎのスペースを作り、グリルやガーデニングを楽しむ…、
そんな姿を垣間見る度に、本当にこの国の人は暮らし上手だと感心します。
さて、本日の買い物も無事終了しました。
トートバッグからガサゴソと、野菜やお肉を出しながら、
最後に出てきたのは洗濯物干し用のロープです。
いつもは地下の乾燥室に干している洗濯物も、これからの季節は
風の通り抜ける裏庭でお日様の匂いに包まれながらカラリと
乾燥させよう!と思います。
岡村 恭子
http://copenhagensmile.weebly.com/
コペンハーゲンマラソン風景。
走る人も沿道で応援する人も何となくのんびりしていますね。
都会のアパート暮らしではベランダを活用。
思い思いに寛ぎのスペースを演出する。
そのまま絵になる風景です。
中庭は住民対日の共有スペースとして活用。
今日の庭から。
石楠花の後方は紅花瓢箪木。ピンク色の花が満開。
ライラックも満開です。
花壇は白いレースのようなセラスチウムや、紅いペルシカリアなど
次々咲いては散る姿に心打たれる。美しい。。。