きょうのクロスステッチ
【きょうのクロスステッチ Vol. 622】 by 岡村恭子
VOL.623 デンマークの暮らし
フードロスを減らしたいと思ったら … の巻き
torsdag den. 9 juni 2022
北欧は白夜の頃を迎えています。
実際には北極圏に位置するフィンランドのラップランド地方(約北緯66度)と
ドイツと国境を接するデンマークの南ユトランド地方(約北緯55度)とでは
緯度にして10度も差があり、完全に太陽が沈まないラップランドと違い、
デンマークではほんの数時間だけ、夜と呼べる時間になります。
以前にも書いたlyse nætter (=明るい夜)です。↓
https://www.stitchhouse.jp/hpgen/HPB/entries/2402.html
太陽の反射光で真夜中まで群青色に透き通るような明るい夜空です。
晴れた夜、庭に出ると月明かりに照らされた樹木のシルエットが
透明な蒼い夜空をバックに浮かび上がり(藤城清治氏の描く)
森の妖精が小枝に座っているような気がする。
シェイクスピアやメンデルスゾーンも、そんな夏の夜に思いを馳せ
創作意欲を掻き立てられたに違いありません。
…が、ワタクシ主婦としましては「真夏の夜の夢」よりも「フードロス問題」です。
冷蔵庫にあるものを残さず料理して食べよう!
そんな私の一言に我が家のシェフが腕まくり、さっそく創作料理の開始です。
⚫︎先ずは野菜カゴの中の残り物でミネストローネを作る。
ついてはセロリーを買い足したい。はい、買いました。
しかし使ったのは細い一本だけで、大量のセロリーが残ってしまった。
サラダにしても食べきれない。フードロスになるとつぶやいた翌日、
今度はセロリー多めのスープを作ってくれるという。
ついてはスープ用パスタ(米粒くらいの)を入れたい。即、買いました。
ほんの一掴み入れただけで美味しそうなパスタスープが完成。
結果、パスタ500gの残り殆どが在庫になった。
⚫︎久しぶりに晴れた週末、庭でお肉を焼いた。外で焼くと楽しい。
楽しいから遂多めに焼いてしまう。案の定食べ切れなくて残ってしまった。
翌日、残ったお肉を薄切りにして特製ハヤシライスを作ってくれた。
とても美味しい!でも食べきれない。
大量に残ったハヤシライスは2袋のZIPに分け入れて冷凍庫へ。
皮肉にも冷蔵庫の中をスッキリさせたら冷凍庫が満杯になってしまった。
とりあえず、フードロス防止対策の為に大型冷凍庫が必要になった!と、
冗談半分、本音が半分以上の心境です。
夏の庭は早朝から賑やかです。
鳩がやってきて庭木に留まり枝を揺すり、さくらんぼやプラムの実を落としたり
細い枝などは折られてしまう。痛々しい状況ですが、効果的な防止策とてなく、
桜もプラムも逆境に負けずに太く大きく成長してほしいと祈るばかり、
実り多い庭は鳥や小動物にとっても楽園なのに違いありません。
お互いに邪魔しないで仲良く共存してゆこうね、揺さぶる力を加減してね。
もし言葉が通じるのなら、少々素行の乱暴な鳩達にそう伝えたい。
岡村 恭子
http://copenhagensmile.weebly.com/
デンマークはココです!
地図で見るとデンマークの地理的特徴が明確に。
国土はほぼ九州くらい、他の北欧諸国に比べてダントツ小さい。
スカンジナビア半島と海峡を挟んで対峙し、ドイツと国境を接する。
昔からヨーロッパ大陸と交流盛んだったことが頷けます。
ロシアvsEU諸国(デンマークを含む)の位置関係にも注目。
庭の床ローズマリーのモイストハーブ🌿
ヒマラヤソルトと乾燥させたローズマリーを
交互にビンに詰めるだけで完成です。
今日の庭から
エルダーフラワーの真っ白いが咲いています。
昔から北欧の人はこの花を水に浸けて清涼水を作ります。
次々咲き始めてい薔薇の中からピンクと黄色の薔薇をピックアップ。