きょうのクロスステッチ
【きょうのクロスステッチ Vol. 637】 by 岡村恭子
VOL.637 デンマークの暮らし どこまでできる?冬の節電
torsdag den. 15 september 2022
変わり易いお天気が続いています。
一雨ごとの秋です。
今年も庭の片付けをする頃となりました。
パラソルも椅子やテーブルも埃を払って、畳めるものは畳んで、
外せる部品は外して、なるべくコンパクトにして、BBQグリルの網は
油汚れをブラシでよ〜くこそぎ落とす。そうして、みんなさっぱりしたら、
物置に順繰りに仕舞ってあげます。片付けが終わった途端に
夏のざわめきも一緒に遠のいてしまったようで寂しいけれど、
また巡ってくる明るい季節を楽しみに待つことにしましょう。
雨になるという天気予報に反して、時折り暖かい日差しが差し込んできます。
ポカポカして気持ち良いこと。明日も暖かいといいなあ…。
こんな日が一日でも長く続きますように…と願わずにはいられない。
そう願うのは私だけではない。デンマーク、否 ヨーロッパの人々の
切実な願いなのです。
「残念ながらこの冬から電力料金が2倍以上に跳ね上がります。
EUがロシアへの経済制裁の報復としてロシアからのエネルギー供給停止
されるのは想定内のことでありました。この難局を乗り切るまで
国民の皆さんは可能な限りの節電に努めてください。」
以上、というのがデンマーク政府から国民へ通達の主旨です。
そうなのです。ここは辛抱するしかありません。
ヨーロッパはウクライナの人々と痛みを共有してゆく覚悟なのですから。
しかし、今更のように日々の暮らしがほぼ100%電力で賄われていると
いうことを思い知らされます。
冬の地域暖房(エネルギーステーションからの給湯暖房)に始まり、
洗濯機に冷蔵庫などの家電製品、我が家は調理器も電気です。
今まで料金のことなど考えずに好き勝手に使っていたものだから
いざ、節電と言われても途方に暮れます。
それでも、できることから頑張ろう!
ヨーロッパの洗濯機は90℃まで5段階くらいの温度調節可能です。
私はバクテリアが死滅する基準温度の60℃に設定していますが、
これからはそんな贅沢は許されません。Gパンなどは真水で洗おう。
脱水もパワーダウンさせよう。
他にも洗い物などの給湯の流しっぱなしを止めよう。
使っていない部屋の照明は極力OFFにしよう。
冬のお楽しみ、お菓子を焼くのも回数を少し減らすべきかな?…
嗚呼、こんなことばかり考えていると憂鬱になってきます。
そういえば、今年はチボリなども節電を余儀なくされているとか。
クリスマスイルミネーションの灯らないクリスマスシーズンなんて
北欧の人にとってこんなに寂しいことはありません。
一年中で一番暗い時期に、そんなことになったら本当に世の中が
真っ暗闇になってしまいそうです。
一日も早く賢い解決策が見出され、ウクライナに平和が戻り、
エネルギー供給が健全化される日が来るよう願うばかりです。
とにかく、
どちらを向いても節電アドバイスが花盛りの今日この頃です。
岡村 恭子
http://copenhagensmile.weebly.com/
デンマークのマーガレーテ女王の即位50周年記念から。
英国のエリザベス女王の崩御と重なり、市内パレードを急遽中止、
王立劇場では2分間の黙祷がささげられました。
今日の庭から
裏庭に咲く薄紫の花、年に3回ほど咲いてくれます。
これも裏庭の垣根の一部、秋に白い実をつけます。
ガス、電気料金の値上げ幅を示すグラフ。
節電しなければ!。