きょうのクロスステッチ
【きょうのクロスステッチ Vol. 674】 by 岡村恭子
VOL.674 デンマークの暮らし 便利な世の中になったけれど…。
mandag den. 14 august 2023
前回の文末に書いた「明日、天気になあ〜れ」の願いが叶って?
今日は快晴、隠れん坊していた夏が戻ってきてくれました。
デンマークは長かった夏休みが終わり新学期がスタート、
通学路に子どもたちの声が響きます。
日本はお盆休みに台風が接近しているとのことですが、
旅行を計画している方はどうぞ安全第一で行動してくださいますように。
遠くに暮らしていながら、こうして最新の台風情報を知ることが出来るのも
インターネットのおかげです。
本当に便利になったと思うのと同時に、使い古した言葉だけれど、
地球は狭くなった!と実感します。
私がデンマークに来た頃は、世界は今よりずっと広く
日本がとても遠く感じられたものです。
今のようにスカイプもラインもない。
日本の家族との連絡手段は電話か手紙しかなかったのですから。
国際電話をかけるには交換手が間に入り繋げてくれるのですが、
通話料金が気になるあまり、気づくと「元気?」などと言い合うばかりで
肝心なことを言いそびれる。まどろこしい思いをたくさんしたなあ…。
慣れないデンマーク語(または英語)で交換手とやりとりする、
あの“ ドキドキ感“ も今となっては懐かしい思い出です。
電話以外の手段はもっぱら手紙です。
手紙の良いのは相手を思いながら、ゆっくりと時間をかけて
伝えたいことを書けるところです。
ただし、その気持ちが相手に届くまで数日掛かってしまう。
学生時代からの親友とは日記のようにやりとりしていたから
時折り郵便屋さんが束にして届けてくれました。
日付順に読みながら思わず泣き笑い… そして読んだそばから
返事をしたためる。まるでゲームのように楽しかった思い出です。
あれから幾年月。
10年はひと昔というけれど、気がついたら三昔以上のデンマーク暮らし
になってしまいました。もしも、今でも電話と手紙しか方法がなかったら、
さぞかし浦島太郎になっていたことでしょう。
そうならずに済んで本当に良かったけれど、これ以上便利になって欲しく
無いなあとも思う。
少しの不便さと懐かしさも残しておいて欲しい…というのは贅沢ですね。
さて、夕食の支度です。
家人のリクエストに答えてメンチカツを作る羽目になってしまいました。
メンチカツというのは実は他の揚げ物に比べて衣をつけるのが厄介で
なるべくなら作りたく無いのです。が、ご所望とあらば仕方ない。
今回はインターネットで簡単な衣の付け方というのを検索して挑戦。
それによるとレシピはこうです。
1)あらかじめ粉、卵、水少々を良く混ぜ合わせる。(ねっとりした状態になる)
2)1に丸めたミンチを満遍なく塗った後パン粉をまぶす。
…と、画面上では簡単そうですが、実はこれが至難の業で1に塗る段階で
ミンチは見事に崩れてしまいました。果たして、インターネットレシピの
信憑性や如何に?と首を傾げながら、最初からやり直しの夕食作りと相成りました。
岡村 恭子
http://copenhagensmile.weebly.com/
久ぶりに青空が広がった広場にて。
白く流れる雲の下、遊びに興じる子ども達の声が響きます。
我が家の庭から
2度咲きのフューチェラと鉢植えの向日葵。
ミツバチが大忙し!
PM7:00 の庭。芝生に伸びる影が長くなってきました。
てんやわんやで完成したメンカツがこちら。
慌てたから盛り付けも適当。