きょうのクロスステッチ
【きょうのクロスステッチ Vol. 681】 by 岡村恭子
VOL.681 デンマークの暮らし 国境を接するということは?
ユーロとクローネの関係は
torsdag den. 12 oktober 2023
日増しに日照時間が短くなり、秋が深まってきました。
これからしばらくは運動がてらの落ち葉掃きが日課です。
そんな長閑な秋の日に飛び込んできたニュース速報でした。
何ということでしょう。
ウクライナ情勢が長引く中、今度は突然勃発したハマスのイルラエル奇襲。
(ガザ地区に暮らす一般のパレスチナ人ではなく、ハマスという過激派による
暴挙です。)
10メートルのフェンスをパラグライダーで易々と飛び越え、次々と境界線を
突破してゆく様子に、ロシアのウクライナ侵攻同様、境界線での安全確保の
危うさを痛感します。
実際、国境が陸続きのヨーロッパでは普段は国境線など有って無いようなもの。
特にEU諸国の人々は加盟国ならどこへでもパスポート無しで自由に
行き来できますから、まるで国内旅行のような気やすさです。
平穏な日常ならこんな便利なことはありません。
>EUは加盟国が経済的政治的に協力して世界情勢に対してゆく
いわば共同体システムで、統一通貨はユーロです。
この統一通貨=ユーロにはちょっと面白いエピソードがあります。
1999年にユーロが成立した数年後、いよいよユーロ紙幣を発行するという
ことになり加盟国が次々と紙幣切り替えに応ずる中、何とまあ、
デンマークだけ素直に首を縦には振らず、国民に賛否を問う投票を実施、
その結果、予想通り?反対多数で自国の通貨クローネを保持することに
なったのです。当時のEU本部はじめドイツフランスなど主要国から
ずいぶんと嫌味を言われていましたが、この小さな国は全然動じない。
むしろ開き直ったように国民の意思決定だからとキッパリ。
なかなかカッコ良いのです。
以来、自国の通貨を使用するという独自の道を歩んできました。
小国ながら連帯と自立の両立という難しいバランスを保ちつつ、
EU議会でも一目置かれる立場にあるようです。
為替市場ではドルに次いでユーロが強いと言われてもピンとこない代わりに
クローネで買い物できるというのは不思議な安心感です。
暖かい日が続き、紅葉をためらっていた葉っぱたちも
ようやく色付いてきました。
そして今年もワクチン接種の時期になりました。
コロナ禍の頃はどこも長蛇の列だったのが嘘のように、
今はどの会場も好きな時に行けば大丈夫です。
接種希望欄にはインフルエンザとコロナの両方があります。
どちらを優先するか?迷いましたが、去年を思い出して
そういえば、あの時には、コロナワクチンを接種のつもりが
ついでにインフルエンザの接種も勧められ、半分不安ながら
一度に2本という荒技でした。
今回はどうなるか?行ってからのお楽しみです。
岡村 恭子
http://copenhagensmile.weebly.com/
デンマーククローネ紙幣。
1ユーロ=約7,5デンマーククローネ
ホヤという観葉植物。
その中のサクラランという種類。花がいっぱいつきました。
沈丁花に似た甘い香りを放ちます。
ホヤは簡単に育ちます。
適当に切って水栽培後、鉢植えにしてひと夏、
→大きめの鉢に移して蔓を巻き付けました。成長が楽しみ。
夏の間活躍してくれた椅子もテーブルも片付けて、
秋の芝刈りです。ポカポカ陽気にカンパネラが満開!