きょうのクロスステッチ
【きょうのクロスステッチ Vol. 687】 by 岡村恭子
VOL.687 デンマークの暮らし
寒波襲来のに日曜日。美味しい焼豚を作ろう!
søndag den. 26 nobember 2023
ここ数日グンと冷え込んできました。
今年はホワイトクリスマスが期待できるかな?
地球温暖化が顕著な中、北欧の冬らしい寒さが戻りホッと一安心です。
週末には街の大通りにクリスマスイルミネーションが灯されました。
もうすぐクリスマスシーズンが始まります。
デンマークの人にとってクリスマスは日本のお正月と同じ、
普段はバラバラに暮らす家族が揃い水入らずの休暇を過ごします。
今の時期はクリスマスプレゼントを探し求める人で街はどこも大賑わい。
オンラインショッピングが主流になったとはいえ、
贈る相手の喜ぶ様子を想像しながらこれぞというアイテムを
見つけた時は嬉しい。ついついお財布の紐が緩む時でもあります。
コロナ禍以降は沢山の人が集まる機会が減ってしまいましたが、
それでもやっぱり、
クリスマスシーズンは一年で最も北欧らしい季節といえそうです。
今日はせっかくの日曜日ですが、外は凍てつく寒さです。
こんな日は家にいるのが一番!というわけで、
本日のメインイベント。
シェフ(=家人)が焼豚作りに腕を振います。
ところで、
デンマークで売られている精肉は総じて大ぶりなのが悩みです。
日本のように焼肉用すき焼き用はじめあらゆる料理に合わせて
パックされているなどという心配りが一切ありません。とても大雑把。
デンマーク料理は挽肉料理を除くと大きな肉の塊を丸ごとオーブンに入れたり
大鍋でコトコト煮込んだりする場合が多いし、それはそれで美味しいけれど、
例えば、どうしてもロースカツを食べたい!という時に困る。
一枚ずつスライスした豚肉があるにはあるけれど、なかなか理想的な
(=美味しそうな)ロース肉に巡り会えない。
そんな時にはどうするのか?… というと、
背脂の乗っていそうな皮付きロースのブロック(最小で2kgはある)
を買ってきて皮を剥ぎ、2cm程の厚さにスライスして一枚ずつラップに
包み冷凍保存する。美味しいトンカツのためには一手間必要なのです。
本日のメインディッシュに戻りましょう。
焼豚を作る時には肩ロースのブロックを使用します。大きいので
適当なサイズに切り分けて紐で縛り、軽く塩をして小一時間置いた後、
我が家特製のタレにつけて密閉。数日間冷蔵庫で寝かせておく。
本日はタレにつけてから3日半過ぎたところです。
シェフが大きくうなずきながら冷蔵庫から取り出しました。
まずフライパンで両面が軽く焦げ目をつけるくらい焼き、
鍋に移して蓋をし、時々ひっくり返しながら弱火で気長にローストします。
ひっくり返す際にお砂糖を料理酒で溶いたのを刷毛で塗って照りを出します。
キッチンに香ばしい良い匂いが立ち込めてきました。
今夜の食卓も美味しそうな予感です。
こうして、
冬籠りの季節はキッチンに立って腕を振るうのも楽しみのひとつです。
春巻きや肉まんも皮から自家製で捏ねたり伸ばしたりと、
工作の時間のように楽しみながら、上手にできた時には達成感が味わえる
一石二鳥の冬の過ごし方です。
岡村 恭子
http://copenhagensmile.weebly.com/
クリスマスシーズン間近の街角より
老舗ケーキ屋さんLa Glaceのショーウィンドウ。
クリスマスに登場するマジパンPigのオンパレード。
クリスマスマーケットから。
寒い日にグルックで温まるのも今頃ならでは。
大きなブロックを4個に分割、
表面がこのくらい焦げているのが正解!
粗熱が取れた後スライス、8枚ずつラップ包×10包を冷凍保存。
自己流の春巻き。
薄い生地に中身を適当に詰めてフライパンで焼いて完成。
肉まんはYouTubeを参照。簡単で美味しい。
冬のおやつにぴったりです。