きょうのクロスステッチ
【きょうのクロスステッチ Vol. 690】 by 岡村恭子
VOL.690 デンマークの暮らし 懐かしいXmasの思い出。
tirsdag den. 19 december 2023
毎日、気忙しくしているうちに、
クリスマスまであと1週間になりました。
皆んなが望んでいたホワイトクリスマスには程遠く
雨と曇りと風の予報です。
24日〜26日は3連休でどこもお店は閉まってしまう為、
クリスマス直前の今頃は、 Xmas前後の食料品調達の
買い物客でどこのスーパーも混雑しています。
スーパーの入り口には柑橘系の果物の横にモミの葉が並んでいます。
リースにしたりデコレーションに使ったりするのですが、
蜜柑色とモミの葉の緑色はどうしたってお正月のお飾りを連想してしまう。
家人がツリーを買う時に松飾りの気分でご祝儀を弾むのと似ています。
⚫︎Xmasツリーの思い出
私がデンマークに来た最初の年から欠かさずツリーを飾ってきたので
当時からのオーナメントが沢山あります。
私が大好きなチビサンタも元気に手をあげて出てきました。
真っ赤なリンゴはデンマークに来た最初の年にIllmsbolighusの
Xmasショップで購入した思い出の品です。
オーナメントを手に取って思い出すあの頃の Xmas…。
新参者の私には全てが夢の世界のようにキラキラと輝いて見えました。
人々が Xmasを心から楽しんでいる様子を羨ましいような、
絵本の世界に飛び込んだような気分でした。
目を閉じると懐かしい思い出がどんどん蘇ってきます。
⚫︎リスとヨアンと過ごしたXmasシーズン
私にデンマークの Xmas料理を手解きしてくれたのは
当時住んでいたアパートの住人ヨアンとその奥さんのリスでした。
来たばかりで言葉が通じない私をスーパーマーケットに連れ出し、
酪農品の種類(デンマーク=酪農国家と思い知る)や
小麦粉をはじめとする製粉類(デンマーク=農業大国と思い知る)や、
支払い方法まで、手取り足取り教えてくれました。今思っても不思議なことに
言葉の分からない二人が頷き合い笑い合い、私は彼女のいうことが
理解できた!と思っていました。
リスから教えてもらった Xmas料理が私のデンマーク料理デビューになったのです。
また、ある時には、ヨアンがXmas用の豚肉を半頭まとめ買いするツアーに
参加しないか?との誘いです。食べきれないからと遠慮した数日後、
どうにか運び込んだは良いけれど冷蔵庫に入らない。幸い外は氷点下。
捌くまでの間ベランダに置かせてくれないか?というのです。
彼らは5階で我が家は2階でしたから、それは無理もないと快諾しました。
その夜、ベランダを覗くとバケツから寒空に向かって豚足がピョコンと出ています。
家人が笑いながら、寒そうだ…と、冗談半分で靴下を履かせてあげたら、
なんだか余計に怪しい景色になってしまったのですが、
翌日それを見かけた住人たちが笑って拍手。
お互いに 「God Jule !」=「良いクリスマスを!」と言い合った、
まるで落語の世界のような下町気質の人々との Xmasタイム…。
思わず頬が緩む楽しい思い出です。
今年もリス伝授のXmas料理に腕を奮いたいと思います。
皆様もどうぞステキなXmasをお過ごしください。
岡村 恭子
http://copenhagensmile.weebly.com/
プレゼントを包んでツリーの下に置きましょう。
チビサンタさんと赤いリンゴのオーナメント。
⭐️Glædelig Jul og et Godt Nyt år 2024🎄