きょうのクロスステッチ
【きょうのクロスステッチ Vol. 707】 by 岡村恭子
VOL.707 デンマークの暮らし ヤコブセンの庭は私の庭?!の巻
fridag den. 10 maj 2024
白夜の季節が巡ってきました。
夜中も真っ暗にはならず群青色の夜空が広がり、
朝4時頃には朝日が登り明るくなります。
太陽が地平線からちょっと隠れん坊したと思ったら
また東の方から顔を出す。おかげで私も早起きです。
⚫︎キコリの来た日。
我が家の庭には町内で一番大きいと言っても過言ではないくらい
大きな松の木があります。
オーストリアン・スプルースという、松の中でも大木になるタイプです。
この家が建てられた際に植えたのか?詳細は不明ですが、
私たちよりも以前からこの庭の住人?で、当初からその存在感は
半端ではありませんでした。
台風の時など強風に太い枝が揺さぶられるたび不安になるし、
日陰を作って他の植物の成長の妨げにもなっている。
そんなふうでしたからあまり好きになれず、思い切って伐採してしまおうか?
と悩んだこともありましたが、そんなことをしたらバチが当たるという
家人の何とも古風な言葉に思いとどまり、代わりに数年毎に剪定して
もらうことにしました。
剪定といっても植木鋏で上品にと言うのではなく、
チェーンソー片手の職人さん(私はキコリと呼んでいる)がクレーンを
操縦して木のてっぺんから順にダイナミックにバサバサと枝払いをしてゆくのです。
今回も腕利きの?キコリが二人で作業を進め、きっちり朝9時〜午後3時で終了。
床屋さんに散髪してもらったようにすっきり!しました。
これでまたしばらくは大丈夫でしょう。
⚫︎夏の草花畑を作ろう!
建築家アルネヤコブセンはボタニカとしても知られています。
彼の描いた美しい植物の水彩画がテキスタイルの図柄をとして
使用されていたことをご存知の方も多いかと思います。
そんな彼が我が家を設計した際に庭もデザインしたそうで、
そういえば、彼の自邸の庭の植栽などと類似点があるようです。
大ぶりで堂々とした庭木、ツタで覆われた外壁、芝生に正方形の敷石etc.
欠点は…自由に草花を植えられる場所が少ないこと。
大きな樹木系の多い植栽で、とにかく小さい愛らしい花が似合わない庭なのです。
それでも、数年前までは庭の真ん中に大きな桜の木が有り、
春のお花見、夏にはさくらんぼの収穫、秋には紅葉と、四季を通じて
美しく庭を彩り、これだけで充分という気持ちでいたのですが、
残念ながら寿命を全うし、今は小さな苗木が育つのを待つばかり。
そうなった途端に庭がやけに広々と殺風景に見えてきてしまいました。
いっそ、イメージチェンジ、野原のような優しげな庭にしてみたい。
まずは手始めに隅の方から順番順番…。
例のラズベリー畑の土を掘り返して、夏の草花の種を蒔きました。
草花がそよ風に揺れる風景を思い描いているところです。
岡村 恭子
http://copenhagensmile.weebly.com/
キコリの作業風景より
黄色いクレーン車が大活躍。
完全防備の作業服に身を包み作業開始。
テッペンからの眺めはどんなでしょうか?
伐採した枝葉は全て粉砕!おが屑に。
庭先から見る松の木。一回り小さくなりました。
ラズベリーを鉢に移し、土を耕して花の種を蒔きました。
ライラックの花が咲き始めました。