きょうのクロスステッチ
【きょうのクロスステッチ Vol. 714】 by 岡村恭子
VOL.714 デンマークの暮らし 6月最後の日々雑記
søndag den. 30 juni 2024
6月最後の日曜あ日は朝から雨になってしまったけれど、
先週は暑い日が続いていたのでちょっとここらで一休み。
草花の水やりが省けて主婦は大助かりです。
週末の午後、垣根の脇の花壇に入り込んで雑草取りをしている私の頭上を
何かが掠めて行き、少し先でボトンと落ちた。何?と思ったらサッカーボールでした。
垣根越しにボールを投げ返してあげると「Tak! 」と元気な声が返ってきました。
日本人にとっての野球のようにデンマークではサッカーが国民的スポーツです。
男の子は皆んなサッカー選手に憧れる。
折しもドイツでサッカーのヨーロッパ杯を開催中です。
その日はデンマークが優勝候補のドイツと対戦するとあって皆んなソワソワ。
勝てそうもないけれど応援すれば奇跡は起こる。ということで
スーパーには応援グッズやビールを山積みにして景気を煽ります。
若者たちがその山積みから次々ビールを抱えて既にハイテンションでした。
勝ち進めば進むほど売り上げにも貢献するのですから大いに頑張って
奇跡を起こして欲しかったけれど、残念ながら大方の予想通り負けてしまった。
ここでデンマークの敗退決定。終了ゴングが鳴ってしまいました。
いつになく静かな日曜日なのは雨のせいばかりではなさそうです。が、
しかし、いつものことながら気持ちの切り替えが素早いこの国の人々、
サッカーがダメなら自転車があるさ、と早くも皆んなの関心は
ツールドフランスに向かっているようです。
⚫︎近くて遠いご近所さん : 延江さんと過ごす午後
夏至が過ぎたがばかりの夏らしい気持ちの良い昼下がり、
久しぶりに延江さんが遊びに来てくれました。
同じコペンハーゲン市内に住んでいるというのに案外会えないもので、
春にデザインミュージアムのIrma 回顧展に一緒に行って以来です。
お互いの近況報告やよもやま話をしながら笑ってばかり。
楽しい時間が瞬く間に過ぎて行きます。
自転車で帰る彼女の後ろ姿を見送りながら、
ふと、人生の不思議を思ってしまった。
延江さんがステッチハウスという刺繍のお店を始めると知ったのも、
ホームページにコラムのコーナーを考えているということを聞いたのも
実は娘を通じてでした。当時、娘にとって延江さんはしっかり者のお姉さん的な
存在だったのです。…してみれば、私は母親?…まあ、そんな立ち位置でした。
故に当時はお互いあまり知り合ってはいなかったはずなのですが、
気がついたらすっかり気の置けない(少々年の離れた)友達になっていた。
当初は半信半疑で始めたブログも、今では私にとって欠かせない大切な
ライフワークになっています。
延江さんとの出会いによって自分の日々を見直す機会を得たのです。
遠ざかる自転車を見送りながら、
来週はそんなことをブログに書きたいな…と思ったのでした。
… 外が少し明るくなってきました。
どうやら朝からの雨も峠を越した様子です。
植物には恵みの雨です。
これでまた芝生が勢いよく伸びてしまう、というボヤキを聞き流して、
庭に出てみると紫陽花が瑞々しい。
雨で薔薇の花は散ってしまったけれど、ラズベリーはたくさん実をつけている!
悲喜交々の夏の庭です。
岡村 恭子
http://copenhagensmile.weebly.com/
延江さんとの楽しいひと時より。
スパゲッティーナポリタンと
自家製チーズケーキという最強?メニュー。
ラベンダーを束ねてドライフラワーにします。
鉢植えにしたラズベリーにたくさん赤い実が!
紫陽花は雨が大好き。