きょうのクロスステッチ
【きょうのクロスステッチ Vol. 719】 by 岡村恭子
VOL.719 デンマークの暮らし 8月晩夏の日々雑記
雨降りの金曜日と青空の土曜日
søndag den. 11 august 2024
デンマーク時間8月11日の午後です。
地震や台風でせっかくの夏休みの計画を変更した方も
いらっしゃると思いますが、しばらくは無理をせずに安全第一で
休暇を楽しんでくださいますように。
デンマークは新学期がスタートし、子供達も学校での毎日が始まります。
⚫︎雨の金曜日。
それにしても時間の経つのが早い!
夏のうちに外回りのメンテナンスをと思っているけれどなかなか進まない。
庭の手入れもしなくてはと思いつつ、こちらも鈍行です。
何をするにも時間ばかりが過ぎて行き一向に捗らない。
どうもお天気のせいばかりじゃなさそうです。
以前はこんなじゃなかったのに。やっぱり歳かなあ?まったく嫌になる、と
ボヤきながら一番手近な自分の部屋の引き出しの断捨離を思い立ちました。
椅子に座ったままクルリと振り向けばそこに有るのですから楽々です。
一段目から順に引き出して行く。
すると、中から出てくる出てくる懐かしいアルバムや綺麗で捨てられないカード類、
日本の古い記念切手ファイル、家人の仕事に関するファイル、この家の設計者でもある
建築家アルネヤコブセンに関する雑誌やパンフレットなどなど、
どれも楽しいものばかり。思い出のあるものばかり。捨てられないものばかり!
久しぶりにページを開き、ふむふむ…読み終わると元に戻して、前よりきちんと
キレイに並べてあげたりしているうちに夕方になってしまい、
断捨離どころか忘れかけていたモノ達との楽しいひと時となったのでした。
⚫︎晴れた土曜日。
良い天気に誘われるように、コペンハーゲン大学図書館前の
広場で開催されているクラフト展に出かけることにしました。
いつもは静かな石畳の広場がたくさんの人で賑わっています。
白いパラソルが広がる青空の下、ガラス、陶器、テキスタイルなどが
並ぶスタンドで作者から作品に関する説明を聞けるのも即売会ならではです。
リサイクルガラスで製作されたタンブラー、カラフルなテーブルウエア、
自然素材のラグ、暖かそうなマフラー、どれも作者のこだわりを感じる
ものばかりです。品定めする人に混ざりながら会場を巡り、
ふと立ち止まったスタンドで色カタチ共に好ましい珈琲カップを見かけ、
家に持ち帰りました。
クラフト展で見かけた自由で楽しい作品の数々に、この国では
昔から手工芸が盛んなお国柄だと言うことを改めて思いました。
もちろん刺繍もその一つですが、中でも陶芸は日本の影響を受けて
盛んになったと言うことです。
日本とデンマークの文化交流150周年展についてはコチラから↓
https://www.stitchhouse.jp/hpgen/HPB/entries/1280.html
シンプルなデニッシュデザインがどこか私たち日本人に親しみを
感じさせるのは、こうした長年に渡る文化交流の歴史があるからなの
かもしれません。
そして現在も!刺繍という世界を通じてステッチハウスもその一端を
担っていると思います。とても素敵な事ですね。
岡村 恭子
http://copenhagensmile.weebly.com/
クラフトマーケットの案内ポスター
クラフト展の会場風景
大学図書館、聖母マリア教会など歴史的建造物が立ち並び、
今も中世の面影を残しています。
いかにも手作り的な素朴で甘い色使いのワイングラスや
中にはこんなカラフルで面白い作品も。
しばし観光客気分でご機嫌な筆者
写真中央のカップ、ひと目で気に入りました。
これで朝の珈琲が美味しくなりそう。